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お便りありがとう。驚きました。間違った宇宙で目覚めてしまったのかと思いました。貴方とはもはやエコノミカル・ニッチとでも呼びたいような経済的な住み分けによって完全に隔てられているのだから、私が今何をしているかなんて貴方にはまるで関係のない話でしょうに。ああ、そう、貴方が東京本社に転勤になったことはHさんから聞きました、彼、宇宙人っぷりを遺憾なく発揮して、いまでも時折返信のしようがないメールをよこします。困ります。 当時貴方が私の無言の脅迫に気づいていたとは意外でした。では貴方は狡猾に逃げ出したわけですね。貴方はたった一言で、「薄汚れていく」私を救えたはずです。貴方がママゴトと蔑むような仕事のひとつやふたつ、やめさせてしまえば良かったではないですか。どうせ貴方の収入の半分にも満たないような額しか稼ぐことのできないママゴトを、続けさせたのは結局貴方のエゴでしょう。人の仕事を蔑む前に、己の責任能力の欠如を嘆いたら如何かしら? まあそんな貴方も無事父親になれて良かったですね。慶應には幼稚舎から入れるんですか(笑)? さぞ熱心な教育パパになることでしょう、せいぜい「インベストメント」なさってください。私の腹が弛むのはまだまだ先になりそうです。いつでも触りにきてくださいな、私は今でも、ママゴトじみた仕事にかまけてえらそうにしていますから。貴方にそんな勇気があれば、の話だけれど。 n. |