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2006年11月02日(木)   幸せであれ。

朝8時15分に「薬が薬が」という祖母の電話に起こされる。薬が薬が薬が多すぎて何をどう飲めば良いのか分からなくなって一晩中眠れなかったのだ、とか。耳鼻科3つ、内科2つ、おまけに皮膚科、眼科、と通っていればさもありなん。何を食べても味がしない、のがもっぱらの悩みのタネだそうだが今日私の主治医に「気分の問題でしょうねぇ」と一刀両断にされていた。

ひとりの食卓は味気ないであろう。

うちはダイニングセットが2人しか座れないようになっているくらいだから父母子3人そろって食卓を囲んだことはないが、それでもリビング、あるいは別の部屋には誰かがいる、こともある。

老いてひとりの食卓はどれほど味気ないのであろうか。

私が此処を出て祖母が代わりに父母と暮らせば良いだけのことなのだが、是非ともそうさせていただきたいのだが、82歳になっても母、65歳になっても娘、の間の確執は根が深いらしい。

母と娘。

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タルコフスキーの『鏡』をスクリーンで観た。風が吹いていた。水が流れていた。炎が燃えていた。大地がそこにあった。歴史の嵐が、激情が、母が、女が、音楽が、迫ってくるような映画だった。

世界。

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近頃別れた男のことをよく考える、と言うとそれは許した証拠だよ、と言われてちょっと納得した。くだらない男を愛したと思うよりも甲冑のようなスーツに身を包み会社の看板背負って堂々と世間と渡り合っていた男を愛したのだ、と思うほうが自分のためにも良い。

確かに一流の男であった。何もかも、とは言わないが。

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幸せであれ。

皆、皆、幸せであれ。


nadja. |mailblog