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2006年09月30日(土)   Nobody Loves Me

檻の中には二人以上の人間がいなければならない。地獄とは他人のことであり、一人では地獄は形成されえないのだから。分かり合えない、触れ合えない、という地獄。付属物のように、沈黙する男、あるいは女。沈澱する、汚穢。だがあなたはそこを出るという選択も可能なはずだ。なぜならそれは檻ですらない、開かれた空間であるのだから。それでもあなたの細い腕は柵に接合されている、まるで磔刑に処されたキリストのごとくに。(ジャコメッティ『檻(第1ヴァージョン)』雑感)

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海の見えるカフェでビールを飲んだ。ちっぽけな、倉庫に埋め尽くされた、海だったけれど。

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西ノ宮を通り過ぎるとき、iPODからPORTISHEADの「Sour Times」が聞こえてきた。「Roseland NYC Live」からのテイクだが、ベス・ギボンズの発するNobody Loves Me、は狂気の響きを帯びていて、背筋が寒くなった。西ノ宮。吐き気がするほど整頓された街。この街のどこかであの男は暮らしている。吐き気がするほど整頓された部屋で、吐き気がするほど整頓された生活を、吐き気がするほど頭の軽い女と

だがあの男のようには、誰も私を愛してくれないかもしれない。

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『大洪水』第12章途中まで。今夜中に読み終えるだろう。


nadja. |mailblog