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2006年06月26日(月)
ベッドを捨てる
それは少しばかり象徴的な行為でありうる。山の手の西日が射す部屋から電脳街の日の射さない部屋、そしてこの窮屈な部屋へと連れ歩いたベッドであるからなおさらだ。このベッドで眠った男たちのことを考える。私の人生には音信不通があまりに多い。切り捨ててきたつもりで切り捨てられてきたという逆説に気づいたときにはもう遅かった。
彼がベッドを買ったその夜、珍しく周期がずれたせいで流れ出た経血がまるでお祝いのように真っ赤な染みをつくったことを思い出した。彼はそれを婚礼の部屋に運んだのだろうか。
そんなことは皆忘れていく。上手に忘れていく。私も忘れていく。それが我々の流儀なのだし。ウシとトラは昨日までの寝心地をもう忘れたのか、今は新しいベッドに一番乗りをして眠っている。それでいい。
新しい夢を、見ようと思う。
nadja. |
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