| 2006年12月25日(月) |
ウルトラセブン第7話〜第8話 ウルトラマンティガ第37話〜第40話 『太陽を盗んだ男』 |
ウルトラセブン 第7話 宇宙囚人303 第8話 狙われた街 実相寺昭雄監督
ウルトラマンティガ 第37話 花 実相寺昭雄監督 第38話 蜃気楼の怪獣 第39話 拝啓ウルトラマン様 第40話 夢 実相寺昭雄監督
実相寺昭雄監督のウルトラセブン(第8話狙われた街)は
一本の映画を見せられたような充足感でした。
まるで、どこかのミニシアターで上映されている
キレキレの実験映像作品です。
宇宙人が地球を侵略するために人間同士の
信頼関係を壊す操作をする、という話だったのですが
「恐るべき宇宙人の計画でした。
しかし、安心してください。これは遠い未来のお話なのです。
なぜかって? それは宇宙人に信頼関係を壊されるほど
私達人類はお互いを信頼などしていないのですから」
と、ラストのナレーション。
まさか最後にこんな皮肉が用意されているとは。
ウルトラマンティガ(同じく実相寺昭雄監督)の
第37話花 と 第40話夢 も映像がアート。
だけど、ウルトラマンと怪獣が歌舞伎の舞台で戦うシーン、
感動するというより正直ぽかんとしてしまった。(意表をつかれて)
『太陽を盗んだ男』
こんなに質の高い良い映画だと思ってなかった。
映像は隅々までイヤなところがひとつもないかんじでした。
沢田研二が警察に追い詰められ
衝動的に自分の口に拳銃を突っ込むシーンは
迫真の演技という表現が生ぬるく感じるほど。
ただの危ないオタク青年に見えかねないところを
沢田研二が演じることによって、
エロティックな匂いや甘さが加味されて
作品に奥行きを感じさせてくれていると思いました。
原爆、天皇・・・などが題材のため
(この映画の主旨は原爆賛美ではないのですが
主人公の行動は社会常識から著しく外れている為)
今後もずっとテレビでは話題にされない映画なんだろうな。
確かにこの映画を見て
歪んだ受け取り方をする人達がいるかもしれないし
公に語るのは難しいのかもしれないけど
なんか口惜しいなぁ。
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