月に舞う桜
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| 2006年05月01日(月) |
LOVEでもLIKEでもなく |
※4月30日(日)分も更新しています。
その人への気持ちを動詞で言い表すとき、LOVEでもLIKEでも完全には説明できない人がいる。 LIKEは、確かに正しい。でも、それ以上の特別な何かがある。 恋愛感情の意味でないなら、LOVEも正しいのかもしれない。でも、ちょっとしっくりこない。 RESPECT? そうかもしれない。でも、これも少し違うかもしれない。 例えば職場からの帰り道、暖かい風に吹かれて町を見下ろしながら、ふとその人を思い出す。悩んでいるわけじゃない。迷っているわけでもない。でも、導いてほしいと思う。私の心の道しるべでいてほしいと思う。ひそやかに、それでいて切実に。それは、私の勝手な願いだ。その人は、私のLOVEでもLIKEでもない気持ちを知らないし、知る必要もない。 出会っていなければ、私の人生は大きく違っていただろう。もしかすると、私は今ここに生きていなかったかもしれない。私にとっては、それほどの出会いなのだ。そんなふうに言い切れるほどの出会いを、一生のうちにどれくらい経験できるのだろうか。きっと、そんなに多くはないと思う。人との出会いはどれも貴重で特別で大切なものだけれど、それでも。 私は、その人みたいになりたいと思った。誰かにとっての、LOVEでもLIKEもなく、けれども心の支えであるような、そんな人に。 いつか、胸を張って会えるといい。実際は、もう二度と会わない可能性のほうが高いけれども、胸を張って会いに行けると思えるように成長したいんだ。
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