回り道のついでに
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2005年08月19日(金) やさしさ


 確かに関わりは十分過ぎるほどあった。
 彼氏彼女ではなかったけど、大事に思ってくれてたのも知ってる。
 あたしも君が大事だから。
 思い出さなくたって、忘れられるはずない。
 君は、あたしの味方だって言ってくれる。
 その言葉に嘘はないけど、でもそれは違う。
 同じ言葉を、同じ想いで、他の人にも囁くのなら、それは違う。

 それがきみのやさしさなら、痛いよ。
 本気のやさしさだから、からい。

 想像通りの結果。
 忘れるのは君のほう。
 思い出すようになるのは君のほう。
 何かあった。
 そんな二人。
 それだけの二人。 
 何か、がお互いに伝わる前に、終わってしまうから。
 それだけの二人だよ。
 
 大きい犬はあたしをやさしいと、そう言うけど、それも違う。
 あたしのはやさしさじゃない。
 ただの柔さ。
 ただの弱さ。
 ただ、距離を詰めない、そんな生き方しかできないだけ。
 
 暗い道を歩いていて、ちょっとだけ手が触れた。
 それだけ。
 あたしはやっぱり一人で歩くのか。
 ずっと自分に言い聞かせてた通りだけど。
 分かりきってることでも、認めるのにまた、強さが要る。
 何だこれ。
 

 もう君に会いたくないけど、
 やっぱり会いたくなるだろうな。
 我慢も努力も嫌いなのに。
 君はオンナが居ないと駄目ってゆってたけど、あたしはどうかな。

 


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