2005年10月27日(木) |
東京国際映画祭「愛シテ、イマス。1941」「靴に恋する人魚」「AV」 |
「愛シテ、イマス。1941」 大泣きー、一人で見に行って良かった、だって涙でボロボロ。 戦時下のゲイである彼を取り巻く人間模様を中心に、同性愛というくくりだけでなく、友達・家族・恋人・そして祖国を「愛し守ること」にテーマをおいてる映画。 もちろん、日本軍のアジア侵攻ですから、日本人として本当に申し訳ないと思う残酷なシーンもあります。 でもゲイの彼を愛する日本人将校はそれほど残虐な日本人としては描かれていません。 彼のために最後は死すら選びます。彼を愛し守るために、そして日本人将校として祖国のために。 ゲイの彼の友人夫婦もゲリラになって日本軍と戦うのですが、そのエピソードも哀しいながらも、力強さを感じます。 ただの戦争映画ではない、ただのゲイ映画ではない、純粋に人間として「愛し守ること」に涙してしまう作品でした。
「靴に恋する人魚」 いやあ〜、ダンカン(周群達)狙いで見に行きましたが、想像以上の「良か男」役でまたまた惚れ度がアップー!! 作品はメルヘンチックなそれでいてちょっと残酷なところもあり、童話がそのまま映画になった感じでした。 場所、背景、小物などの色づかいも綺麗です。 靴も第2の主人公ゆえ、チャーミングなモノが勢揃い、こういう靴ばかり売ってる靴屋さんあったらな〜。 と、思っていたらティーチインの時に李芸嬋(ロビン・リー)監督が「汚ない現場が多い中、美術スタッフの女性といつかは自分達でピンク色の映画を撮りたいねと話してた」と言ってました。 夢実現ですね、しかも自己陶酔だけに終わらず、万人も楽しめる仕上がり、今後の作品も期待したいです。 ちなみに李監督は女性です、しかも可愛らしいの、監督を見て映画のイメージと合っていたので、なんだか納得。 さてこの映画は劉徳華(アンディ・ラウ)先生が、「新人監督を支援する」目的で設立したフォーカス・フィルム・プロジェクトの1本。 他には私が一押し支持の林子聰(ラム・チーチョン)監督、「ベルベットレイン」の黄精甫(ウォン・ジンポー)監督がいます。 そのつながりか、劇中、林子聰監督が水道の修理工で登場、全然出てるなんて知らなかったのでビックリ(笑)。 そして、「恋人」にも出てる李康宜(リー・カンイ)が靴屋のお客さんで登場、またなんだか綺麗になっちゃって、カンイちゃん。 そういえば、主演の徐若[王宣](ヴィヴィアン・スー)もダンカンもカンイちゃんも同じ事務所・福隆。だからの出演!?
「AV」 はい、お待たせという気分の、彭浩翔(パン・ホーチョン)監督映画です。 「エッチしたい」気持ちがいつの間にか「AV」制作への情熱となり、あの手この手と駆使して資金やスタッフ集めに始まり、ついには何と日本からAV嬢まで呼んでしまい、最終目的のエッチまでこぎつけたDreams Come true映画(笑)。 ここまでしてエッチしたい!?なんて、野暮なことを言ってはいけません。 ここまでしてしたいことに、この映画の面白さがあると思うのです。 ああでもそんな欲望丸出しだけではありませんよ、AV嬢との淡い恋もあったりして、ちょっとホロ加減もあります。 が、このホロ加減、ラストで監督からしてやったり状態にさせられます(笑)。 主演はshineをはじめ若手ですが、ちょこっと出てくる方々がベテラン揃いで、しかも出てくるだけで妙な笑いをとるので楽しいです。 とにかく見て、楽しんでという映画。
そうそう、昨日「細い目」のチケット完売でなんて書きましたが、今日學友迷界でお世話になってる方にお会いしたら、チケットぴあで終了になってもヒルズの方で買えるんだそうです。 わあ、知らなかった、って知らないの私だけ?(爆) 来年はそうしようっと。ありがとうございました。
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