言の葉孝

2016年10月02日(日) 関西コミティア49の日

 今日は関西コミティアだった。
 昨日はなんだかんだで寝たのが3時だったので9時くらいまで寝てやっと目が覚めた。
 関西の会場となると、片道2,000円近くかかる荷物の運送搬入はしない。
 それでも10時20分には会場に付き、45分には設営を終えた。


 会場への行きしなと設営の間に桂三枝(現・六代 桂 文枝)の「ゴルフ夜明け前」を聞き終えた。なかなか面白い。
 坂本龍馬、中岡慎太郎、新選組の近藤勇と沖田総司がゴルフで交流を図るという話。
 坂本が主役かと思いきや、真の主役は近藤勇。初めてのゴルフを前に「弱いものがもらうというものなら【はんでい】をもらうわけにはいかぬ」「新選組はたとえジャンケンでも負けるわけにはいかぬ」「教えを乞うわけにはいかぬ」と見栄っ張り、強がりつつ「十両賭けるなら【はんでい】がほしい」「沖田がやり方をきけ。こちらの方に聞こえるように大きな声で」と手のひらを返したり、いかにも堅物な低い声でヘタレる様子に非常におかしみがあった。


 関西コミティアの最中はもっぱら「ゾロ 伝説の始まり」(扶桑社・刊 イザベル・アジェンデ・著 中川紀子・訳)を読んで過ごした。
 怪傑ゾロは、最近の映画「マスク・オブ・ゾロ」で見た程度の知識は持たないが、あの映画は大好きだ。そのゾロの伝説の始まりを描く伝記的な作品だった。
 ナポレオンの活動によるフランス、スペインの激動の時代を背景に、無実の者を助けるために活動をする。
 数々の技術を習得して、英雄としての素地を磨いていく様子は興味深い。特に興味深かったのはインディアンの部族における成人の儀式。インディアンやジプシーなどの非文明的な民族の素地も取り入れていく過程があり、そこは大分に現実離れしたファンタジックな要素が入っている。「ゾロ」という名前の由来もこの成人の儀式から連なっている。
 もちろんロマンスも含まれていた。ヒロインとしてゾロの正体であるディエゴが専ら熱を上げていたのはフリアーナというスペインで世話になっていた家の娘。箱入り娘もいいところでアクが全くなく、こういう英雄譚のヒロインとしてはどうなのか、という思いはあったが、中盤以降、ディエゴ含めた家族で家を終われた際、箱入り娘ながら全く弱音を吐かない見上げた根性を見せてきたのでこれは面白くなって来たと思ったら……!
 なんというか、奴隷制度があり、スペインの激動があり、ジプシーやインディアンに白人文明が衝突した時代があってこそ映える英雄性があり、それは日本で言えば戦国や幕末のような時代に当たるのだろうな、と。
 今『マスク・オブ・ゾロ』を観たら、大分背景が分かって面白いだろうか?(そもそも『マスク・オブ・ゾロ』は字幕なしで英語で観たきりのような気がする)
 原作のジョンストン・マッカレー作の『怪傑ゾロ』もあれば読んでみたいと思う。

 
 関西コミティアでは4冊売れた。4人とも前から文机の本を買ってくださっている方々だった。常連率高い。
 
 
 夕食はがんこ寿司。なんといつも行っているお好み焼き屋の開店時間が遅くなっており、イベント直後には入れなくなっていた。
 話題としてはあさくらさんが研究しているという平安時代の性風俗について等。セックスのハードルが非常に低かっただの、実は男女はほとんど顔を合わさないで交際するという話(御簾越し、暗闇の中など)とか。平安時代の遊郭だの。面白そう。読んでる本を教えてもらえばよかった。
 
 
 なんでか、帰りにトランクを載せていたカートの車輪が取れてしまった。車軸に車輪をはめればいいが、外れやすくなってしまったらしく、しばらく引いたらまた抜ける。
 とりあえず家に帰ってからと、定期的に足で車輪を車軸に押し込んで進んでいるうちにまた外れなくなった。いったい何だったのか。


 朝食はトースト。砂糖をかけたもの。
 昼食はコンビニでパン……を避けて赤飯、明太子のおにぎりを食べた。

 夕方。暑くなったし、ニュースでも真夏日とか書いていたので、つい冷房をつけてしまった。
 明日からまた雨らしい。いい加減にしてほしい。

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