I've got no strings....ピノキオ

 

 

これが、さよならで、これからもよろしくになれば良いと思う。 - 2005年11月12日(土)

夕飯の時に、ブランデーを飲んだ。
彼と一緒にいて困ったら飲むようにと言って、たかひろがくれたやつだった。
結局別れてから飲むことになったけど、
どの時点で飲んでたとしても、私たちの関係が1周年を迎えることは無かったように思う。
いつもそこを目標にやって来たのだけれど。
以下、これまでの想いを全て。
覚えてるうちに全て。
書いておきたいと思う。


今日はとても晴れた日で、CoccoのRainingを思い出した。
藤沢駅から鵠沼駅まで、線路沿いをとぼとぼ歩いて帰った。
親しい友人何人かに別れた報告をして、
自分のベッドに入って“世界の終わりとハードボイルドワンダーランド”を読み始めた。
私はようやく、肩の力が抜けた気がした。

この9ヶ月間、きっと9ヶ月というのは付き合った期間としたは短いものだと思うけど、
とても長く感じられた。
私はいつも怖くて萎縮してたからだと思う。
私の何が不愉快に思われるのか、私の何が許されないのか、
いつ気持ちが無くなるのか、
そうゆうことが本当に恐ろしかった。

楽しいことも沢山あった。
ほんとに、沢山、沢山あった。
彼と一緒になったおかげで経験できたことも沢山あった。
それでも、いつも薄氷の上を渡っているようで、
心が休まることはなかった。


私には彼が恐ろしく細かいことを求めてるように思えたし、
私には彼が恐ろしく小さなことを許せない人に見えた。
感覚が合わなかった、んだと思う。どっちが正しいじゃない。
でもそれは、私がもうダメだと思ったホントの理由じゃないけど。
私は衝突することを病的に恐れて、
もうほんとんど最後の方は良くわからなくなっていた。
多分きっと、私は彼のことを憎んでいたと思う。
全てを溜め込むやり方を選んだのは私だったけど、
そうゆうやり方以外に何があったんだろう?
好きだったり憎かったり、そうゆう気持ちのカオスのなかで、
薄い氷を割らないように歩んで来た。
結局、氷は割れた。


いつもは大抵、別れた日は一日死人のようになって暮らすんだけど、
今日はそこまで落ち込まなかった。
別れるのが一番正しいと思ったからだと思う。
合う、合わないとかはきっと頑張ればすり合わせ可能だったかもしれない
と思う。人間だしさ。スーパーポジティブに考えればね(苦笑)。
でも、別れて未練や悲しみが残らない人とは一生やってくのは嫌だと思った。
そこの部分が歯止めにならなければ、トラブルが起きたら別れるのなんて
たやすいことだろうと思う。
感情(情)が少ない人だと思うことが何度かあった。
(私が激しい部類に属してるんでしょうけど。)
付き合いがぺらぺらで薄いと思うことが何度かあった。
一月で無くなる“愛してる”なんて、この世界に存在するとは思えない。
でもきっと、どこかの世界には存在してるんだろうと思う。
村上春樹風に言えば、
なぜなら世界はとてつもなく広くて色んな人間がいるのだ。そうゆうことだって起こりうる。
ということになる。
でもそれは私にとっては“愛してる”では有り得ないし、
彼がそうゆう人間であるならば、
私は一生死ぬまで彼の気持ちを信じることが出来ないと思う。
別れても未練が残りにくいとなれば、なおさらトラブルを避けるために
全て抱え込む選択をするだろうと思う。
結局、私は何かを恐れずに彼と一緒にいることは出来ない。
それが答えだと思った。


今日の夕飯は、久しぶりに家族が全員集合した。
お肉を食べていたら、父さんから母さんに、プレゼントが突然届いた。
和光で買った、マイセンのお人形さんだった。
何の記念日でもないのに、素晴らしい夫婦だと思った。
ご飯を食べながら、急に、年末ヨーロッパに行くことにした。
私がこの春コンチキに行ったときの写真を持ち出して、
紅茶を飲みながら、キャンドルに火をつけてみんなで写真を眺めた。
私の望んでいたものが、私の手の中に戻ってくるのを強く感じた。
それは、とても、幸せなことだった。
彼といるときは、そうゆうことは考えないようにした。
だって彼とはそうゆう部分が合わないと思っていたから。
そのことを認識しないために、自然と好きなものを遠ざけた。

でも、これからは村上春樹も好きに読める。
フランスに行きたいと心から願える(キャシはNYを希望してる)。
ちょこっとですごく高い紅茶を飲みながらセラと遊んだり、
銀座でお洋服を見たり、FREDの前で呆然としたり、
私は私のやりたいことを自由にやれるようになるんだと思った。


個人的にはすごく反省してる点もあって、
意思が弱かったと思う。
覚悟が足りなかったっていうか。
違う男の人と比べて不満に感じてた。
まあ程度の差こそあれ誰しもそうゆうことをするんでしょうけど、
自分が選んで付き合った以上、不満に思うんなら変える努力をするべきだった。
変えようとして衝突するのが怖かったんだけど・・、最初から諦めるべきでは無かったと思う。
向かい合うことが出来なかったと同時に、向かい合うことを諦めてた。
後者は私に責任があると思う。
上に書いたように、私は彼のことを憎んでいた面もあって、
向かい合わないことで、許そうとしなかったのかもしれないと思った。
その他、ほんとに、お言葉使いが悪いこととか、
半無限に不安になることとか、
彼が言ってくれた通り、悪かったところは沢山沢山あった。
嫌だって言ってくれたことは、忘れずに覚えておきたいと思う。

☆☆☆☆☆

色んなことがあったけど、付き合えたこと自体は素晴らしいことだった。
ほんとに良かったと思ってる。
肩の力は抜けなかったけど(苦笑)、楽しいことがいっぱいあった。
もし彼が(貴方が)、この日記を読むことがあったとしたら、
憎んだり不満を抱えながら付き合っていた私が(憎んでたのはちょっとの間のことだし、ちょっとの憎しみだったから)、
貴方を裏切っていたと思わないで欲しい。
全て、二人の関係をうまくしたくて、私がやったことだから。
そうゆう色んな気持ちを抱えててもやり直せると思ってたから、
今週話したことも全部ホントだから。嘘じゃない。
好きは好きで、ちゃんといつもあった感情だから。
溜め込んだりしないでもっとこまめに向き合ってたら、もっとうまく出来たかなあ?

貴方が合わないと思ってる私がこんなことを言っても響かないのかもしれないけれど、
貴方が幸せになれるのかホントに心配してる。
情熱や深い感情はもう失われたもので戻らないと言ってたけれど、
今まで付き合ってきた女の子(含む私)みんな、貴方に対して真剣だった
はずだし、
もっと相手を信じて良いんじゃないかと思う。
相手を信じて、許して、自分が相手を受け止めた器の分だけ、
相手からも気持ちが返って来るし、二人の関係が幸福なものになると思う。
今回は私がそうゆうふうに出来なくて(信じる、の部分が出来なかった)、
悲しい結果になったから、私が偉そうに言えることじゃないけどさ。

精一杯自分を守ろうとすればするほど、
なぜか不幸になる気がする。
心を開いたりするのは恐ろしく大変で困難なことだけど、
失ったものを取り戻したいなら、もっと、心を開くべきだと思う。
貴方はそれを取り戻すべきだと思う(そうでなければ永遠に同じことが続くだろうから)。

貴方は研究者としては立派だし、音楽とか色んなことが出来るし、自分でリズム作って生計も立ててるし、そうゆうとこはホント立派だと思う。
でも心は弱い人間だと思うよ。すごく、弱い。
別に人間みんな弱いものだから、自分の弱さを認めて受け入れると良いんじゃないかと思う。
相当見当違いなことを言ってたらごめんなさい。
個人的に心配してる面もあるし、せっかく縁があって出会えたんだから、
これからもどこかで繋がっていければ良いと思う。
またどこかで会いましょう。



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