2022年08月14日(日) |
悲願花 / 下村 敦史 |
一家心中の生き残りでも、私を愛せますか? 夜闇に輝くパレード、大好物ばかりのご馳走、笑顔の父と母。 家族で遊園地に行ったあの日、幸子は夢のような時間を過ごした。 そして―― 両親は家に火をつけて一家心中を図り、幸子だけが生き残った。
工場の事務員として働き始めた幸子は、桐生隆哉と出会い、惹かれ合うようになる。しかし、幸子は隆哉に「一家心中の生き残り」であることを告げられずにいた。隆哉の部屋で料理を作ろうとした幸子は、コンロの火を見てパニックを起こしてしまう。
過去に決別しようと両親の墓を訪れた幸子は、雪絵という女性に出会う。 「あたしが、子供たちを殺したんです」 子供たちを乗せた車で海に飛び込み、一家心中を図ったシングルマザーの雪絵は、生き残ってしまったのだという。
彼女は、墓地から蘇った母だった。
雪絵との運命的な出会いにより、幸子の人生が大きく動き出す。
ー 小学館 ー
最期のどんでん返しにびっくり!!
この物語の中での 彼岸花 の 花期は長いようだ。
それでもタイトルは彼岸花ではなく悲願花なのだ。
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