読書記録

2019年03月30日(土) 国士 / 楡 周平


女性はほとんど登場しない企業小説というのか、 池井戸潤作品に似たプロ経営者と泥臭経営者との物語。

カレー専門店「イカリ屋」を日本一のチェーンに押し上げた創業者篠原は海外進出するにあたって数々の実績があるプロ経営者相葉に託す。フランチャイズビジネスの闇をテーマとした作品で、今やこういう暗部はすっかり我々にとって珍しくもないほど周知されるものとなってしまった気がする。
というのも似たような現実の話がそこかしこで聞かれるから。

創業者側と合理主義者側との登場人物が私には理解しがたく、何気に読みづらかったが途中から一気読み。
ラストの大逆転の痛快さは小説ならではだが現実はこううまくいくはずはないだろう。


国士

国家のために身命をなげうって尽くす人物。憂国の士。

かつての日本の経営者には、会社の繁栄は国が栄えるということだ。
それは、国民の暮らしが豊かになることにつながる。会社の社会的使命というものを十分理解している人がいたものです。






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