俳優の故高倉健さんが、UCカード会員誌に一年半にわたり連載されたエッセイと、書下ろしの遺稿を加えた21のお話。
お父さんは 親戚が経営していた九州の炭鉱で炭鉱夫たちを束ねる仕事をされていた偉丈夫な方。 お母さんはベタベタはしないけれど 静かに愛情を注がれたようだ。
そんな両親のもとで育った少年時代、戦前の小中学校時代の思い出話。 無事に復員された戦争に行った従兄弟やお兄さんとの思い出も。
良かったのは 唐仁原教久(とうじんばら のりひさ)氏の挿絵が入った絵本のような本。
あとがきでは 「辛抱ばい」という母の教えが 58年と言う俳優生活の支えだったと記されている。 「生き方が映る」と、映画俳優とはそういうものではないかとも語られている。
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