読書記録

2015年01月13日(火) 白蓮れんれん                林 真理子


 「筑紫の女王」と呼ばれた柳原白蓮が、夫・伊藤伝右衛門に三行半をつきつけて、若い恋人・宮崎龍介のもとに走った事件は、白蓮が大正天皇の従妹であったということとも相まって、大正の世を騒然とさせた一大恋愛スキャンダルだった。
先の朝ドラ「花子とアン」で村岡花子の腹心の友として登場していた葉山蓮子のモデルである。
テレビでは表現できない赤裸々な事実ということだったけれど、テレビでの蓮子=あきこの印象がいい意味でとても強かったので新鮮味は感じなかった。
あの時代、有名な良家の女性が年下の男性と駆け落ちをすること自体が大事件だったのだ。


『よるべなき吾が心をばあざむきて今日もさながら暮らしけるはや』

そうだ、結婚などというものはそうだ。けれど世の女たちは皆そのことを隠している。不幸な人妻がみじめなのではない。みじめなのは不幸なことを世の中に知られてしまう人妻だ。さらにおぞましいのは、不幸なことを大声で言いたてる女なのだ。













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