鎌倉中期、執権・北条時頼が権力を振るっていた頃 全く異なる境遇で生きてきた四人の男女の人生の物語。
傀儡仲間と共に諸国を渡り歩く傀儡女の叉香(しやか) 執権の時頼に一族を殺された(三浦家村) その家村に夫と子どもを殺された怪力の女(イヌ) 宋から渡ってきて、躍念仏(おどりねんぶつ)を広める沙依拉夢(サイラム) らが 鎌倉で交錯しながらそれぞれの生き様を探す。
最初は、タイトルが傀儡となっているから傀儡女の叉香(しやか)が主人公かと思いきや、家村やイヌや沙依拉夢(サイラム)の登場で話がどのように進んでいくのか分からず、あれっ・・・読みにくいのかななんて思ってしまった。 でも、鎌倉中期の庶民の生き様や思いがいろいろ書かれているし日蓮も登場してだんだん面白くなってきた。
復讐のために、自分の人生をかけている家村とイヌに、いつの間にか二人に関わってしまっている傀儡女・叉香。 自分に降りかかってくる運命をさらりと受け入れながら、人生は遊びと割り切っていく叉香が、なんともユニークな存在で、上手く書いてるなぁと思った。 また、日本に来て、権力と結びつきながら発展を続ける宗教のあり方に違和感を感じる沙依拉夢の思いや、当時の権力構造の仕組みなどに、現在と照らし合わせてこういう政治というか社会の仕組みは今も変わらんなぁと思った。
最後、叉香が誰の子か分からないお腹の子供をイヌに育ててもらおうと考えるあたりもなかなかに良かった。
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