茶畑
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今年の冬は本当に寒い。辛くて長い冬だ。
相変わらず会社では最低限の会話しかしない。落ち込んでいるせいもあり、顔を知っている程度の人と笑顔を作って話すのは消耗する。そんな風に考えているから、ますます近寄りがたい人と思われているだろう。人見知りが強いのは百も承知だけれど、それにしても話しやすい環境とそうでない環境というのはある。廊下やロッカーなどで会う以外に接点がない人たちと親しくなるのは難しいのだ。
会社がそんな風で、プライベートのつながりも少なくなった。寒い季節に寂しいというのは辛い。
それでも時間の力は偉大だ。彼に対する気持ちはまだ強いけれど、胸が締め付けられるような苦しさはなくなってきた。と同時にやってきたのが山の会を失った空虚感や寂しさ。しばらくは寂しい寂しいと思っていたけれど、今でも思っているけれど、その気持ちにすら慣れつつある。山の会の一員だったという実感が徐々に薄くなっているのだ。
少し前までは、恋心を早く落ち着かせたい、山の会がない空虚感を仕事で埋めたい、だから仕事をなんとかしなければ、それとも山以外に何か始めてみようかなどと切羽詰まって考えていた。今でももちろん考えてはいるが、とりあえず年内は淡々と過ごそうと思うようになった。新しいことを考えるのは年が明けてからでいい。焦っても仕方がないのだから。
こんな風に思うようになったのは、時間が経ったせいでもあり、あれこれ考えるのに疲れてしまったせいでもあるのだろう。
素で話せる場が少ないので、家で旦那にべたべた甘えている。旦那とは相変わらずうまくいっているのでかなり救われている。気がふさいでいたり疲れていたりして家事がおろそかになっても決して怒られない。無理しなくていいよと言ってくれたり、手伝ってくれたりする。本当に優しい、いい人なのだ。
性格面も家族構成などの条件面も、結婚相手としてあんなに良い人は滅多にいない。このことは恋で頭が沸騰しているときも忘れたことがなかった。だからこそ恋した彼と距離を取ることにしたのだ。家庭を壊す気なんてさらさらないから。もちろん彼の方にもそんなつもりは毛頭なかっただろうが。
まだまだ苦しかったり切なかったり寂しかったりするけれど、それでも心は少しずつ落ち着きを取り戻しつつある。山の会を思い切って休会したことはやっぱり正解だったのだと思う。
今はじっと寒さに耐えて、春がくるのを待つしかない。
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