銀河鉄道を待ちながら
鬱と付き合いながらの日々を徒然に

2006年01月27日(金) 東京を去る日

ついに、というか、やっと、というか、東京を去る日がやって来た。

東京生活最後の朝食は、前日にモスバーガーで買っておいたチーズバーガーだった。

チーズバーガーは冷え切っていたが、温めもせずに食べた。

僕のこれまでの東京生活を象徴するような朝食だった。

朝食を食べ終えると、職場(といっても先日お別れ会を開いてくれた職場とは違うところ。この辺は理由あって説明できないので悪しからず)へ最後の挨拶に行った。

すると、思いがけず次長に昼食に誘われた。

次長は仏教大学出の変わった経歴の持ち主なのだが、その次長から、最後にいろいろな人生訓を教えてもらった。

「人生は最後まで自分探しの旅だよ」という言葉が特に印象に残った。

昼過ぎになって、引越し屋に来てもらい、荷物を運び出してもらった。

がらんとした部屋を見つめても、寂しさは湧かなかった。

東京に住む前、8年間暮らした部屋を去るときは何とも言えない寂寥感が漂っていたが、今回は違った。

一年も住んでいないということもあるし、いい思い出があまりなかったことも関係しているのだろう。

むしろ、ほっとしたような気持ちの方が強かった。

その後、実家に預けてあった車を持ち出すだめに実家のある愛知県に電車で向かい、実家から石川県までは車で向かった。

電車に乗っている間、僕は不思議な気持ちに襲われた。

東京を去るという実感もないし、石川県に帰るという実感も湧かない、ふわふわ宙を浮いているような、夢を見ているような感じだった。

涙の一つでも出るかと思ったが、全くそんなこともなかった。

ただ、何かが終わって、何かが始まった、それだけのような気がした。

僕の人生は連続しているのだ。


たくさんの人と出会うことができた東京生活だったが、全体的に見れば失敗に終わったと思う。
でも、これからその失敗をどう生かしていくか、それを考えていきたいとは思う。


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