コミュニケーション。
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2015年09月06日(日) 爪痕



日常が戻った気がしていた。
何も心配事はなかったし、夫にも何も思わない。
同時に、
あの声優を追いかけるのやオタク活動が、ひどく疲れる気がして、
腰が重くなった。
飽きっぽいのは昔からなので、
今度は違うと思ったけどやっぱり飽きたのかな……などとぼんやり考えた。

日々は秋の気配を感じるようになって、
下手の横好きの編み物を始めるなら今だ、という気がしてる。
楽天もちょうどセール中だ、さぁ買ってやろう……と眺めだしたものの、
多過ぎたからか目移りして決められない。


一息ついて台所に立つと、
タバコを吸っていた夫が、あの喧嘩を蒸し返した。
喧嘩と言っても私がヒステリー起こしたのが大きいので、
冗談混じりの、俺は目の保養しただけなのに〜という軽いもの。
これ幸いと私も今だから言える口調で不満を口にできて、
ちょっとスッとした。
だけど、気づいた。
あの喧嘩以来、オタク活動が止まってしまったのだと。



それが嫌だと言うわけではなく、
私にとってはやはり、大きな出来事だったのだと今更実感した。
結局、義実家の手前もあり指輪は外さずに暮らしているが、
外してしまえとあのとき思ったのも本気だった。


夫がどうこうといった問題というより、
ちょうど、私に伝わりやすい方法だったのだと思う。
私に嫌がらせするならこれ!とマニュアルを作るなら、あの夜の夫を参考にすればいいわけだ。


さて、夫にはどうやってプレゼンすれば、
私がどれだけ傷ついたかわかってもらえるのだろう。


雪絵 |MAILHOMEBLOG

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