過去ログ一覧前回次回


2005年08月24日(水) “So what?”

※ 「恥じらいのポイント」を未読の方はぜひこちらから。

前回のテキストの中で、私はブラジャーにまつわる疑問をふたつ書いた。
ひとつは、巷で大流行している透明のビニールブラ紐について。
「どういう役割を期待して、女性があれをつけるのかがわからない。ストラップを見せたくないという理由であれば、どうしてストラップレスのブラジャーにしないのか。逆に、見えてもかまわないと思っているのであれば、透明などにせず見せブラをつければよいではないか」

すると、こんなメールが届いた。
「私はサイズがあるので、ストラップレスのブラではバストの重みに耐えられないのです」
グラマーな人はホールド力の問題でストラップレスはつけられない、ということだったのである。
なるほど、そうだったのかあ!と膝を打ったあと、うなだれる。そんな可能性、まるで思い浮かばなかったワ・・・。

また、見せブラにせず、あえて透明ストラップを選ぶ理由については「見せブラのストラップはおしゃれなだけに、服とのコーディネートがむずかしい」とのこと。これにもおおいに納得した私。
そうか、目立ちにくいとはいえ下着は下着、迷わずストラップレスを選んできた私はそれについて深く考えたことがなかったけれど、透明ストラップを使っている女性たちはちゃんといろいろ考えていたのね。
これからは街で見かけても「色気のないもんつけちゃって・・・」などと意地の悪いことを思わず、温かい目で見守ることにします、うん。
ちなみに、男性が透明ストラップをどう見ているかというと、パンチラと違って眼福を感じるという方はゼロ、「肩に食い込んでて痛そう」「皮膚がズルッと擦りむけそう」「かぶれそう」とみなさん少々心配そうであった。


そしてもうひとつ、「欧米の女性には、ブラジャーのストラップは隠すものという認識はないのか?」には、男性から「たぶんないと思います」というメールをいただいた。
その方は生まれも育ちもアメリカの帰国子女の女性と付き合っていたとき、彼女からこんな話を聞いたことがあるという。
「日本に来てから、よく友達に『ブラの肩紐、見えてるよ』って言われるけど、私にしたら“So what?”。親切心で教えてくれてるっていうのはわかってるけど、アメリカではとくに隠すものではなかったし、いちいち指摘されるのは鬱陶しい」

この、彼女の“So what?”(「だから何?」)というセリフが前回のテキストに書いたことすべてに見事に答えてくれているではないか。
妙齢の女性までもが下着、ときにはその“中身”を見せて平気な顔をしているのが不可解でならなかったのだが、そういうことだったのである。


ところで、海外で暮らしておられる方からもいくつかメールをいただいたのだけれど、それらに下着丸出しの件以外にもうひとつ、「目のやり場に困ります」「同性として恥ずかしい」と書かれていた事柄があった。
実は私も今回の旅のあいだにそういう女性をそこここで見かけ、「なんだありゃ!」とびっくりしていたのだ。

「文化の違い」というひとことでは片づけがたいそれについては、ちょっと恥ずかしいけど書かぬわけにはいきますまい。私が書かずして誰が書く?(そんなあほな話・・・)
というわけで、次回

【参照過去ログ】 2005年8月22日付 「恥じらいのポイント」