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2003年03月27日(木) きれいな日記書きさんは好きですか。

少し前、友人とメッセンジャーで話していたときのこと。彼が愛読日記の女性日記書きさんのほとんどを美人であろうと想像していると言うのを聞いて、驚きの声をあげてしまった。
なぜなら、私は逆だから。男性の日記を読みながら、「この人、かっこよさそう」とイメージすることはほとんどない(わ、こんなこと書いちゃっていいのかしら。ブックマークを公開してなくてヨカッタ)。
「web日記なんか書いてる男の人がかっこいいわけないじゃない」と思っているわけではない。男性は女性のように愛だの恋だのについて書くことが少ないため、そのあたりからルックスの良し悪しを推し測るのがむずかしいからだ。
それに、男性は非モテ発言をすることが多い。謙遜というよりもはやギャグの一種なのかもしれないが、素直な私は書いてあることそのままに受け取り、「へえ、そうなんだー」と納得してしまうのである。
それに対し、女性の日記書きさんについては私もたいていきれいな人を想像している。日記を読みながら、「この人はあんまり美人じゃなさそう」とは思ったことがない。
オフレポを読むと、誰それさんは可愛いだのきれいだのキュートだのといったことばかり書いてある。どうせこんなものはホメ言葉の応酬なんだから話半分で聞いてちょうどよいのだろうが、やっぱり間に受けてしまうのだ。
また女性は恋人の有無や未婚・既婚を隠さないが、それも「きれいな人なのでは」と思わせる一因である。多くの女性はその手の話題を好んで取りあげるので、「ちゃんと恋愛をしている(してきた)人なのね」と知ることができる。その点、男性はそのあたりには一切触れない人が少なくないため、私はしばしば「ポリシーで書かないようにしているんだろうか。それとも、ネタがなくて書けないんだろうか」と思いをめぐらせなければならない。
恋愛経験はルックスを保証するものではないが、その人に人間的魅力があることの証明ではある。それはある種の安心感を与えてくれる。

さて、今年のお正月は何人かの日記書きさんとも年賀状を交わしたのだけれど、その中に一枚、私にひえーとはしたない声をあげさせたものがあった。
一度もお会いしたことのない女性日記書きさんから届いたそれは家族写真付きのものだったのだが、そこに写っている彼女がものすごい美人だったのである。ボーイッシュというには大人っぽいが、『爽健美茶』のCMに出られそうな雰囲気の女性だ。
ルックスホメ殺しのオフレポをつまらないと思っている私が言うのだから、ウソじゃない。たしかに「きれいな人っぽいな」と想像する日記書きさんのひとりではあったが、予想を大きく超えてきてびっくりしてしまった。
しかしながら、私がその年賀状を穴が開くほど見つめてしまったのはそれが理由ではない。彼女の腕に抱かれているお嬢ちゃんは日記に出てくるそのままにおしゃまで可愛らしい女の子だったが、だからというわけでもない。そう、彼女の夫がとても男前だったのである。
以前、彼女は日記の中で夫のことを竹野内豊に似ていると書いていたことがあり、「大胆なこと言うねえ!」とすかさずつっこんだが、なるほど、これならなんとでも言えるというもの。私の目には竹野内というより、阿部寛を十歳若返らせて藤木直人で中和し、端正さを残したままくどさだけ取り除いた……という感じであったが、どちらにしてもすばらしい。
実を言うと、私もわが夫はなかなかイイ線いっているのではないかと思っている。誰に似ているのと訊かれ、一生会わせることはないだろうと思えば、「緒形直人かしら……」なんて特大風呂敷を広げることもある。しかし夫よ、ごめん。今回の竹野内には完敗かも。

もしこんなビューネ君みたいな人が日記を書いていたら……を想像するだけでわくわくしてしまう。
プロフィールに「作者近影」なんか置いたら、アイドル化するのではないか。女性からのメールがわんさか届くとか、どこかのサイトみたいにオフ会の参加者を抽選で決めなくちゃならないとか。
それともそんなミーハーは私くらいなのかしらん。

【あとがき】
男性はいろいろな話題をまんべんなく取りあげることが多いのに対し、女性は愛だの恋だの、男だの女だのの話題を好んで書きますよね。この差、おもしろいなあと思います。日記リンク集で「恋愛・失恋・男と女」のカテゴリーで更新報告しているのは圧倒的に女性。男性の書く不倫日記なんて見かけたことがありません。
頑なに恋愛の話を避けたり、恋人の有無や未婚・既婚を隠している女性日記書きさんを私は見たことがありません。なんせ女性は終わった恋愛、初恋にさかのぼってまで書きたがりますからねえ……ってそれ、私のことやないかい!