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人の見た目は大事だ。仕草や声。第一印象に深く関わって来る部分が 中身とずれている人は大変だ。
だが、ずれていない人などいないと言うのも本当だろう。
「大人しく従順で家庭的」と言うイメージをもたれてしまう事が 私の若い頃の悩みだった。今は昔の話であるが。 ほぼ同年齢のハトコは「家庭的ではなく冷たい」と言うイメージを もたれるだけならまだしも、お見合いで言われてしまった事がある。 先方の親にだ。失礼だな。
そんなところへはお嫁さんに行かなくて正解なのだが、ハトコは いわゆるクールビューティと言うか、スタイルも良く、通る人が 振り返るような人だった。今でも振り返るのかも知れない。 ハトコと言えば血は近そうだが、母同士が従兄弟であり、互いが 互いの父親に似ているため、これでもかと言うくらい掛け離れた 容姿になってしまったのである。
「漬物なんか絶対漬けなさそう」と言われたハトコに比べて私は 「漬物を漬けるの上手そう」と思われている節があったが、残念 漬物を漬けるのはハトコの方なのだった。
私とハトコは性格も全く違うが、共通しているのは自分を主張する 事が、割と苦手と言う事だ。自己主張を表立ってはしないのだ。 何か言う時はよほど思い詰めた時だが、いきなり煮詰まっているので 周囲に通じ辛いと言う欠点がある。 それにしてもだ。
「私はそんなつもりで言ったんじゃないです。どうしてそんな事を 言われないとならないんですか?」
と言う言葉を私とハトコが言うと、これまた全く与える印象が違う。 多分ハトコは追い詰められ、私は逆切れしているのだが、感じが 逆に受け取られるのだ。ハトコは理解を求め、私はそろそろ最後通告の 準備をしている時だったとしても、顔がアレなためか私の方は全く 緊張感がなく、ハトコは逆に緊張感を呼んでしまう。 この辺りは、あながち美人ばかりが得とは言えない気がする。
「私って○○な人だから」 ずれていようが何であろうが、これが言える人は強いなと思う。 とにかく自分はどうであるか、主張する事をするべきだ。 これをされるのを嫌がる人もいるが「この人は自分を判ってないな」 とすぐさま思われる事は、存外少ない気がする。 それほど人は他人を判断する情報なら何でも欲しいと思うものだ、と思う。 間違いは、あとで訂正して行けばいいのだ。何も言わないで、誤解を 嘆いていても、本当は仕方ないのである。
自分が伝わらないな、誤解されがちだなと思う人は取り敢えず 「○○だって言われるけど本当は全然違うんだよね」と言うふうに 思い切って言ってみるのもいいかも知れないと思うのだが、どうでしょう。
結局、どれだけ自分が知って欲しい自分を相手に伝えられたかが 相手との関係を良い形で長持ちさせる『鍵』という気がする。
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