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おむすびころりんの朗読を 10日ほど家で練習して行く宿題が出ていた。 読みのテストが いずれあるのだろうと思っていた。 読めても読めなくても、まあ仕方ない。音読が苦手な子はとことん苦手。 本は小さな声でしょぼしょぼとしか読めないが、他の事は何でも出来る子は 沢山いた。逆もある。息子は音読は割と得意な様子だ。 だが他がいけない。
今日、ぶあついプリントが戻って来た。おむすびころりんの朗読と 読解力のテストの用紙だ。朗読はおそらく全員が貰えるのだろう 良く出来ましたで賞の賞状付きだ。子供って賞状とか好きだよね。 そして読解力のテスト。 おじいさんのイラストがあり、隣に4行ほど文章が書ける様になっている。 物語からその部分を抜粋して書くか、自分の言葉で説明する物のようだ。 ・・・難易度高し。うちの息子には。
初めのページは、おじいさんが おむすびを転がして慌てている絵。 息子の解答は 非常に拙い字で「ああ、おとした。でもまいっか1こあるから」 であった。確かにおじいさんの手元には、もう1回転がすぶんのおむすびが あるわけなのだが、 おじいさんは こうは思っていない筈なので、これは 正解ではないだろう。だが花丸を貰った。 いいな小学一年生よ。
2ページ目はおむすびころりんの歌におじいさんが嬉しそうに踊っている様子。 2個目のおむすびを 転がしたあとらしく、おじいさんは手ぶらだ。 息子の解答は「うれしいな」。 「おじいさんはあなからきこえるうたにおどりだしてしまいました」辺りは 書ける子はちゃんと書けるんだろうな。 だが花丸だ。「おじいさんはあなからうたがきこえてうれしかったんだね」 と言う、さり気無く正解を示唆した先生のコメントつき。
3ページ目はねずみに接待されてるおじいさん。顔が赤いです。 息子の解答は「うれしいなあ〜」と、前頁のものに「〜」が付いただけ。 だが、あと3行ほど解答欄は余っているのだ。 さっきのページでも 解答欄は余った。今回も大幅に余った。それは解答が 不十分だからなのだが、息子は解答欄を埋めようと考えたらしい。 「ち●こまるだし ちん●ぷーち●こぷー」 と大きく書いてあった。最低。 先生は「ち●こ」の部分を赤線2本で消し、そして花丸を付けて下さった。 「たくさんごちそうしてもらってうれしかったんだね」と書いてある。 どうも済みません。
「ちょっと、こっちおいで」 ランドセルからこれを発見し、耳まで赤くなった 私の様子に「やばいっ」と思った息子は部屋の隅に逃げた。 「ちょっと、こっち来なさい」 「いやだ」 「いいからっ!こっち来いっ!」 だが、叱り付けるにも余りに馬鹿馬鹿しいので何をどう言ったら良いのか 判らない。 私には 2つ年下の弟がいるが、やはり小学校低学年の時、 「じじいが くそしてくそじじい」と、見知らぬお年寄りの前で言い、その場にいた 母が大変困ったと言う話を 今でも時折 皮肉を込めて言われたりしている。
寝しなに「先生、あの『ち●こまるだし』見たとき、何て言った?」と聞いてみた。 「いや〜んはずかしい〜って言った」 身をくねらせる息子。 ウィンタースポーツがお好きと言う先生は、30代前半の 背の高い美人である。 どうも済みません。
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