もうちゃ箱主人の日記
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2007年03月13日(火) モーツァルト全作品事典

久々に「モーツァルト本」をご紹介。

モーツァルティアンなら既にお持ちの方も多い
Neal Zaslaw編の The Compleat Mozart
の翻訳である。

当初昨年4月末刊行予定といわれていたのが、昨年末ギリギリの
お目見えとなった。その間の事情は下記解説をご参照。
同じザスラウの『モーツァルトのシンフォニー』と並ぶ
丁寧で良心的な「翻訳」と思う。
 (エラそうにすみません。… (^^;))

原書は、例の没後200年フィーバーの際の全作品コンサートの
副産物で、1990年の刊行であるから本文情報は既に
かなり古いものになっているが、
今回注目は、
かなりの分量にのぼる「訳注」である。
(compleatとcompleteの違いについても懇切な訳注がある!)

なにしろ名にし負うモーツァルト研究者たちの手による
ものだけに
この訳注部分だけ集めても
ちょっとした「モーツァルト新情報集」となるくらいの
ことが書かれている。
これを読むだけでも、この本を求める価値があると思う。
   ^o^!

大野さんを除く訳者の方とは、顔見知りだが
 (お顔を存じ上げるテイドね… (^^;))
本当によいお仕事をなさったと思う。
是非、お薦めします。
(但し、本文は主にコンサート解説の集成だけに
 内容に量・質のばらつきがあり、この本1冊で
 曲についてすべての情報が得られるわけではない。
 東京書籍版の『モーツァルト事典』との併読が望ましい)

/////
(Amazonのサイトから)
モーツァルト全作品事典 (単行本)

Neal Zaslaw (原著), William Cowdery (原著),
森 泰彦 (監訳), 安田和信 (監訳補助),
井手紀久子 (翻訳 以下同様), 武石みどり,野口秀夫,
大野由美子 , 西川尚生
 454ページ : 音楽之友社 (2006/12) ¥ 3,990

*出版社からのコメント
モーツァルト研究者として最高の権威として評価されている音楽
学者ニール・ザスローが、アンガーミュラー、D・ベルケ、M・
フロトホイス、R・レヴィン、A・タイスンらとともに執筆した
モーツァルトのあらゆる作品についての解説書。
曲の軽重により5ページにわたる解説から、10行程度のものまで
長さはいろいろですが、作曲日時や編成、楽章については
必ずふれられている上、その前後のモーツァルトの動静、曲に
まつわるエピソードなどがふんだんに盛り込まれ、資料としては
もちろん、読み物としても楽しめるものとなっています。
当然ケッヒェル番号別全索引がつけられていますが、文中の
人名についての索引、俗称曲名についての索引も別に用意されて
いるので、モーツァルトについての調べ物には欠かすことの出
来ない書物となります。
 原本「The Compleat Mozart」出版は1990年ですので、
資料の古さを心配される向きもあるかも知りませんが、
それについては本書の「監訳者あとがき」で触れられているように、
すべての訳を集めた後、「ケッヒェル目録第6版」
「新モーツァルト全集」「モーツァルト・アーカイブ」などと
突き合わせて監修者が徹底的に調べた後、訳者・監修者の注を
付け加えることで対応しています。
 さらに、その注をニール・ザスローが再度チェックすることで、
さらに完璧を期しました。実は出版の遅れは、この作業のために
生じたもので、読者にはご迷惑をおかけしましたが、
「ピストン=デヴォート/和声法」同様、世界で一番正確な!! 
「The Compleat Mozart」が日本で出版されたことになります。
どうかぜひご利用ください。


もうちゃ箱主人