基本的に、連続ドラマやアニメはあまり見ません。 嫌いなのではなく、録画機器を持っていないので、「毎週同じ時間に同じ番組を見る」という昭和時代の視聴スタンスを保持するしかなく……忙しかったり忘れていたり、で見られなくなっていくのです。 なので、水戸黄門のような、片手間で見ても何週間か飛ばしてもOKな番組を見ることがどーしても多くなっていきます。あと、連続していないアニメとか。最近ありませんが。 で。 で、すね。 そんな中、結構見ていたりするのが、デカレンジャー。結構と言っても、隔週で見られるかどうかでしたが、日曜日の早朝放映は却って見るのが楽だったりします。 昔から脈々と続く特撮物で、ギャグの塩梅が絶妙に素敵でした。 お正月に甥が来たときなど、彼の玩具が説明無しですんなりと判ったうえに、うっかりと主題歌を唱和してしまいました。 「……こ。こども番組の歌って、なんとなく続きがわかるよねっ」 「お仕事場に来るお子たちの会話を聞いてて覚えちゃった☆」 と言い訳しましたが、言い訳になっているのか。いくらなんでも、変身した後のフィギュアを見て変身前のキャラまで理解できるのは設定として無理が無いか。自分でも辛いところです。 義姉は納得されていましたが。あまり細かいことにこだわらない人で本当に良かったわ。 ただ、年度末、楽しい番組にもお別れが来ます。 デカレンジャー、最終回だよぅぅぅぅ。 べそべそ。 そんな悲しいおこさまと、「公然とどさくさに紛れてかっこいいおにーさんたちを見て喜ぶ」おかーさんたちのために、仮面ライダー響鬼ですわ。 実は、今まで、仮面ライダーシリーズを見たことが無いのですが、響鬼は愉快です。 響鬼と書いて「ひびき」と読む、純然たる和風物でテロップも縦書き、音叉で変身して、清めの太鼓で浄化するというもう何が何のための仮面ライダーなのかまったく判らない設定が素晴らしいです。しかも、そのライダーは30代。しかも、やたらおやじ。電話をかければ、必ず公衆電話で、しかも硬貨切れで通話も切れます。いくらなんでも、テレカくらいはおやじでも持っているでしょうに。 そんな彼は「ごくたまに奥多摩に行く」などのおやじギャグは忘れません。素敵ー。 番組自体もどこもかしこも変で、テーマが「音」となっているせいか、手っ取り早く言うとミュージカルです。……比喩じゃないの。本当にミュージカル。少年(小林少年のような役回り? 中学三年生。響鬼が気になって高校受験が危ない)が歌いながら自転車に乗って登校すると、何処からともなく歌いながら自転車同級生達が湧いて出て、背後でお掃除おばさまや踏み切りや木魚やチャイムがリズムを取ります。で、歌いながら学校の廊下を練り歩き、教室のドアを開けるとともに普通に日常開始。 ミュージカルに疎い人をまったく置き去りにしたミュージカル文法そのものです。こんなところでミュージカルを見られるとは思ってなくて、土井さんはうはうはです。ただ、お子さまとおかーさんはどうなんだろ……。 で、今まで仮面ライダーを見たことが無いのですが一応知識として、基本的にライダーというくらいなので、バイクに乗っている、悲しい作られた存在という認識がありました。 後者はともかく、前者は今のところとても怪しいです。 なにしろ、ひびきさん、車の運転ができません。移動の際はおとなしく助手席に座っています。ちなみに運転をしているのは浅草の団子屋のおねー……おじょーさん。この団子屋の二階が司令部らしいです。和室の六畳間・こたつ付きという住みやすい環境の司令部なので多分悪の怪人が乗り込んでも「まちがいじゃないですかー?」の一言ですごすごと引き下がりそうな気配ぷんぷんの素敵な造りです。そこで、姉妹は楽しく餅を焼いて暮らしています。一度に三個ずつ食べるのは食べ過ぎと思いますが。 ……話がずれました。 一応、ひひぎさんも運転したことはあります。ただ、いくらマニュアル車とは言え、エンストに次ぐエンスト。少年に「もしかして、ペーパー?」と突っ込まれていました。 ペーパードライバーの仮面ライダー……。 ライダーとして。いえ、それ以前に特撮物ヒーローとして、それはありなのか。わざわざ免許という認識を出して、結果がそれか。 素敵。 次に甥に会うときは、会話が暴走しないように気を付けなくては。 って、三才児はあれを許容するのでしょうか。謎。
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