ことばとこたまてばこ
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| 2006年08月21日(月) |
ぬらぬらと野蛮などうしようもないちから |
何千何万もの黄金色が 揺れる丘のてっぺん その中で最もまばゆい向日葵と オトナになった私はここちよくまどろんでた
私が虫歯だらけの口を おおきくあけてあくび そしてその時! 全ての向日葵がごんごん 輝く陽光に全身をむける そしてその瞬間!
しゅんしゅんしゅんかんに甦った、幼い頃の記憶
あのジャングルジムのてっぺんから 幼い私は手にした巨大なスイカを 思いきり地上へ向けてふりおとしてた
ぬらぬらと野蛮な どうしようもない ちからが充足して 完熟して真実赤い スイカの夥しい汁 どくどくどくどく エクスタシーの色 ぬらぬらと凶暴な どうしようもない ちからが充足して
薄い笑み漏れてた 薄い笑みが漏れてたわ とっても気持ちの良い びりびりに痺れるほどの ひどいひどい絶頂をまざまざ味わってた ジャングルジムのてっぺんで
鮮やかな赤を凝視しながら あの時に幼い私はどうしようもない ちから を ゆるやかに知り つつあったのだわ
向日葵の時代も終わりを告げ始めて 向日葵も枯れ始めた季節の今 突然目の前に鳩が落下した 首の骨を折ったようだわ まるで絵の具のような うそのような血がたらふると口元から流れてた
幼い私はあれからどうしたんだろう きれいにすっぱりと覚えてない どうも空虚な心持ちでいた よう な
はかなく白く透明な薄い紙に 全身をくまなく まんべんなく 残さず
包まれているようよ
ああ覚いだしたわ ぬらぬらと野蛮な どうしようもない ちから を
ああ覚いだしたわ ぬらぬらと凶暴な どうしようもない ちから を
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