声優さんと映画とアニメと
もくじ一覧前の日次の日


2008年03月12日(水) 寝てしまいました〜

夜、広川さんを個人的に追悼するため、テレ東版スパイゲーム(広川さんがレッドフォード、森川さんがブラピ)を再生。ながらで、ときメモGS2で瑛を攻略していたはずなんですが・・・寝てしまっていました。
たぶん、喘息の薬とアレルギーを抑える薬のせいもあるかもしれません。
(だってなんだか空中にたくさんいろいろなものが飛んでますよね、目から涙、鼻汁ずりずりのここ数日ですので薬漬けになってしまいました)

それにしても、Dグレのティキってもしかするとレギュラーのエクソシストと同じかそれ以上にキーになって行く敵で、すごく美味しい役どころだったんですね。演技にも自由度がありそうだし、この先アニメが続くなら、展開がとてもとても楽しみです。
うわさの4月からのナンセンスギャグアニメのペンギンの時間のジョニーも主人公のライバルみたいだし、これも演技的には想像できない自由度の大きな部分があって、森川さんの料理の仕方が楽しみです。
よく、グレッグやコンラッドはすごく良い役だけど、あそべない崩せないから大変に辛いというコメントがありますが、型が決まっているというか、求められるものが正統派な場合、その中で如何に人間的に魅力のある部分を醸し出すかのニュアンス的表現が、ありきたりになってはいけない、みんなが期待し求める想像の延長上であって、しかも理想像になっていなければいけない。
という難しさがあって、こっちはこっちで役者としてやりがいはある、さらに型を踏襲しなくてはならない難しさがあって、これもまた挑戦なのでしょう。ただし演技の自由度が少ない、という部分で辛いのだと思います。
こういう両極端な役が出来るポジションにある、というのも、森川さんの今までの積み重ねの成果であり、今後への大事なステップアップの足がかり、でもあるわけで、どっちも見る者の期待を裏切らず、期待の上を行く演技をして初めて、実力を評価されるわけですし、演じるご本人も満足する結果になるんだろうなって思います。
そういう彼の考え方を象徴しているのが、昨年の勝田の特別授業での彼のコメントです。
森川さん曰く”演技の成功の反対は平凡です”と。
なるほどとうなりました。まともに聞こえる、プロとして、あるレベルまでのいわゆる”みんなの想像の域であるありきたりな演技”は出来てあたりまえ、その先にあるもの、私たち視聴者の想像の上を行く演技、それを彼らプロは求めている、日々そこの領域に挑戦しているんだなぁと思います。

なぜこんな事を考えたかと言うのは、こういう作業は実は吹き替えの演技で求められるものとはすこし違っていて、キャラに性格から命まで全部を声優さんが作り込んで行くアニメならではの作業という側面があるなぁと思ったのです。
ティキが「・・・この世の終焉を・・・」の部分で声を荒げて低くした瞬間、聴いているこちらは鳥肌ものでした、絵が瞳孔を見開くアップだったので、監督による演出もあったとは思いますが、普段穏やかで慇懃無礼なほど余裕のティキが、彼の内面に持っている荒々しいまでの狂気を一瞬垣間見せた瞬間だったわけで、彼のティキの内なる狂気を知って、視聴者は鳥肌が立ったわけです。
これでこの先、緊迫したシーンになればなるほど、どんな演技になるか想像ができないわけで、わくわくするしかない、そこがまたティキというキャラの魅力になります、どこで切れるのか、どこで壊れるのか、あるいはどこまでクールになるのか、壊れた先にはどんな人格が待っているのか・・・などなど。
悪役(ヒール)は役者としては、おもしろいはずだなぁ・・・。

早朝から北へ向かう新幹線の中です。
今日中に東京に帰れるといいなぁ・・・


まいける2004 |簡易メールシルバーナの船室(コラム)

web拍手↑