| 2013年09月29日(日) |
さらば「あまちゃん」 |
「あまちゃん」、終わっちゃいましたね。
三代のマーメイドたちはもちろん、だれもが本当に魅力的でした。
登場人物はけっこうな人数がいたけれど、ひとりひとりの顔を思い浮かべてると、
それぞれのドラマがちゃんと思い起こされるほど、全員に存在感がありました。
だから、画面に誰がいてもいなくても、いつも面白かった。
ストーリー展開も小ネタのちりばめ方も、いつも予想のはるか上を行き続け、
もかかわらず、破綻することなく最終的には一番美しい形で結実させる神技。
何一つザツにほったらかしにされた人もエピソードもなかったし、
石ころと思っていたものも、最後にはすべて宝石だったことを知らされました。
最終回に至ってもなお、
この期におよんで勉さんがついにスポットライトを!?な、大ニュースが発生し、
だがしかしその栄誉を、師匠を差し置いて不肖の弟子・水口がかっさらい、
さらに潮騒のメモリーズ奇跡の復活の新聞第一面登場を阻止するという、
最後の一瞬まで勝負を捨てない、決して流して終わらない、この素晴らしい攻めの姿勢!
トンネルの中をアキとユイが跳ねるように楽しげに進んでいくラスト、素晴らしかったですね。
トンネルって、まだ見ぬ未来への不安を感じさせる象徴にもなるし、今現在の閉塞感を示したりもするし、
何より、ユイちゃんの希望を奪いトラウマをうえつけたすごく怖いものなのに。
でも、そんなトンネルの中をまぶしい光に向かって行くふたりの後ろ姿には、
明るさと若さと力強さがみなぎっていて、
きっと大丈夫、人生はわるくない、と思わせてくれるあたたかさがありました。
で、そのあたたかさにまんまと泣かされるのでした。
クドカンドラマの大団円では、こういうあたたかさを感じたことが一度ならずあったなぁ。
お見事としか!
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