| 2012年08月15日(水) |
おもてなしを受けるのも礼儀のうち |
福山蒸留所がもう#20。
本当に雑談なんだけど、いちいちうなずけることが多くて、聞き入ってしまいます。
今回は、大スター(と言っても、そんな風に感じたのは上海に行った時が初めてだったらしい)として
さまざまな場面でおもてなしされてしまうましゃが、おもてなしの受け方について、
思うところを語っておられます。
「いじられ方」というのはすごく大切。これは茶道なんです。茶道でありプロレスでもある。
招く側の型、招かれる側の型が決まってるんです。
プロレスもそうですよね。「受けの美学」っていうのがあって、技をどんだけ受けきれるか、
というのがある。プロレスラーの名言としてこんなのがあります。格闘技の選手に向かって
「お前ら格闘家はいいよな。一本負けしたりノックアウトされればいいんだろ。
俺らは全部受けきらなきゃいけないんだ」と。
それと同じように、例えば僕の立場で言うと、例えばレストランでも飲み屋でも洋服やでも、
みんな僕にサービスしてくれるわけですよ。普通の人以上に。お店の人は良かれと思って。
で、僕はそれが20代から30代あたまにかけてくらいは、イヤだった。窮屈だったんですよ。
だから、いやそんなことしてくれなくていいですから、ってお断りしてた。
でもある日気づいたんです。
招く側としてはそれが最大限の「もてなし」なんです。それを断るということは、
相手方のサービスすべてをソデにしているということだから、むしろ失礼にあたる。
それならむしろ、サービスの「良い受け方」を学ぼうと思って。
必要以上に手厚くされているのはわかっているので、その感謝を気持ちを表すために
いかに受けきるかを学ばなくちゃいけないと思っている。
そういうサービスを受けていると、横柄になっちゃう人がいるけど、それは一番良くない。
受け方を間違ってるよね。プロレスで言うと、掟破りの、オマエここ本当は倒れるトコだろ?
ってとこで逆に攻撃してくる人、みたいなね。
すごいわー。
茶道とプロレスを並べて語る人初めて見たー。でもとっても納得。
わたしなんぞは貧乏性の小市民なので、人からお世話されること全般が苦手だったりします。
むしろ、ちょこまかとお世話している方がよほど楽。
だけど、さすがにもう半世紀も生きてきてお世話されることも多くなり、
それならお世話してくれる人に気分よくお仕事をしてもらえるような、
「お世話される人」になろうと思っております。
「スターだから必要以上に手厚くされているのはわかってる」という自覚と、
だからって「横柄になっちゃいけない」という自律がカッコイイっすね!
こういう人は、ますます手厚くおもてなししたくなっちゃいますな。
|