| 2012年01月26日(木) |
「アンパンマンのマーチ」解説byましゃ |
おお。久々に出ましたか、写真週刊誌にましゃ絡みのネタが。
わたしも年だけはだいぶ大人になりましたので、
オトコマエなスターさんの熱愛報道なんぞにはさほど動じなくなりました。
何がイヤって、別に熱愛発覚がイヤなわけではないのです。
そのお相手が自分的に「ちょっと苦手」もしくは「とっても苦手」だったりするとイヤなだけで。 ←全然大人じゃない反応
お似合いだわ〜とほんわかしてしまうお相手ならむしろ大歓迎。
イイ男とイイ女がくっつけばさらにカッコいいではありませぬか。
ちなみに今回お名前が挙がった女優さんは、わたしは全然苦手ではないので無問題。
作品やパフォーマンスにがっかりさせられることの方が、熱愛発覚などよりはるかに怖いです。
このステージ観なくてよかったな、とか、このDVD買わなくてよかったな、とか思うのって
本当に本当にガッカリなんですよ! そっちの方がイヤなんですよ!
いやー。わたしも大人になったなー。(だから年だけはだいぶ昔から大人)
さて、先週のたまラジでは、
「作詞をする上で何かアドバイスがあればお願いします」というリスナーからのメールが。
福「作詞のコツは、ひたすら書くことです。
20年以上作詞してる僕でも、たとえば仮歌があってこの歌に詞をつけようという場合、
最初の書き出しの一行は、そりゃあひどいものですよ。」
荘「そうなんですか?」
福「なんかね、『朝起きてお腹が空いてたんでパンを食べた』みたいな。それくらいひどいです(笑)」
荘「ダメだそれは(笑)」
福「自分が思ってる心情を言葉にする。その言葉が自分が考えてる、思ってることに対して
的確な表現であるかどうか、が大事だと思うんです。なるべくなら子どもにもわかるような簡単な言葉で
詞を書いた方が良いと思うんです。難しい言葉を使うと何か深いことを言っているように見えたり、
聞こえたりするけど、実は全然大したことないってことがよくあるので、なるべく簡単な言葉が良いと思います。
たとえばアンパンマンのマーチ。 あの歌詞のどこが効いてるのかなと思ったら、
『なんのために 生まれて なにをして 生きるのか こたえられない なんて そんなのは いやだ』の
『そんなのは いやだ』がたぶん相当効いてるんですよ。
何のために生きるのかって結構みんな考える。自分の存在意義とか、何がしたいんだろうってことは
みんな考えるし、みんな言葉や詞にするんだけど、『そんなのは いやだ!』ってことは歌詞の中で
なかなか言わないよね。 だけど、それがわかりやすいし、そうだなって思える。
『そうだ うれしいんだ 生きる よろこび たとえ 胸の傷がいたんでも』、この3行も良いですよね。
『そうだ うれしいんだ 生きる よろこび』、ここまでは普通だとしても、
『たとえ胸の傷がいたんでも』が効いてますよね。胸の傷が痛むようなことはあるんだけど、
それは過去に受けた傷なんだけど、それでも生きるのは嬉しいんだ、という。
二番の『なにがきみのしあわせ なにをしてよろこぶ わからないままおわる そんなのは いやだ』
ここも『そんなのはいやだ』が効いてますよね。『そんなのはいやだ』って、歌ではあまり
使わないじゃないですか。
この前、秋元さんも言ってましたけど、人が使ってない言葉とか表現、なおかつ自分の心情を適切に
言い表している言葉が良いと思うんですよね。
『ときははやくすぎる ひかるほしはきえる だからきみはいくんだ』、ここはかなり詩的ですよね。
『ひかるほしは きえる』ってステキな表現ですよね。
月という風にもとらえられるし、太陽がのぼって沈むという風にもとらえられる。
星自体は光っていつか死ぬじゃないですか。
でもこの歌の中で一番好きなのはやはり『こたえられないなんて そんなのはいやだ』。
これが変にむずかしい言い方だったり、『なんのために 生まれて なにをして 生きるのか』が
なかったら、もう全然違うと思いますよ。」
ちなみに歌詞全文はこちら。
いやいやいや、「アンパンマンのマーチ」の歌詞の解説をましゃの口から聞くことになろうとは。
でも、書き手と聞き手の両方をなさる方ならではの解説だなぁ、と面白く聞かせていただきました。
ましゃの書かれる歌詞は、情景がはっきりと目に浮かぶものが多い、という印象がとにかく強いです。
恋人たちのいる風景にせよ、美しい自然の景色にせよ、エロい状況にせよ、
苦悩や迷いに頭を抱えている様子にせよ、
シンプルでわかりやすい言葉によって、その様子が美しいメロディとともにすぐに目の前に浮かぶ気がします。
それは歌への共感を得るために何よりの強みだと思うのですが、さらに強いのは、
聞き手それぞれの脳裏に浮かぶその情景には、主人公としていつもあのオトコマエさんが
登場してくれる、ということです。
オトコマエさんの果たす役割あなどりがたし。
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