| 2006年09月06日(水) |
「One!」 9月5日初日 |
日生劇場久しぶり〜。
「MASK」以来かと思っていたら、「髑髏城の七人」(アオドクロ)で来たのを思い出した。
そうそう。階段下のここで、
市川染五郎氏のキレーな奥様がご挨拶なさっていたのだっけ。
で、滝沢秀明リサイタル「One!」ですよ。
っつーか、リサイタルってコンサートとどこが違うの?って感じですが。
感想はね、簡単に言ってしまうと、
存命中の、しかも若い有名人の半生を描くのは何かと制約があってむずかしいな、
ということと、それはそれとして、
とにかく元気でキラキラしてて楽しかった、ということでしょうか。
まず、どうしても「演舞城」のあらゆる面での凄さや厚みと比べてしまってね。
「演舞城」をフルコースとするなら
「One!」はデザートくらいの印象になるのは否めない。
でも、デザートとして気楽に甘さを楽しめるかと言ったら、
これがまた、タッキーはじめJrの子たちの実名で、いろいろな家庭の事情が
ぽろりぽろりと暴露されつつお話が進むので、
その雰囲気に慣れるまではかなり苦い気分になったりもする。
苦いというのは、イヤな気分ということではないのです。
最終的に「色々あっても、それを経験しなければ今の自分はなかった」とか
「人のせいにしないで自分の人生生きていく」という
ポジティブな方向にお話は収まるのだし。
でも「母子家庭」の問題にしたって、
深刻な状況から全然あたりまえに幸せに暮らしている状況まで色々あるわけで、
あいつもこいつも「うちの両親も離婚した」なんて言ってるのを
いったいどういう顔して聞いてりゃいいんだ、と、戸惑ったりするわけです。
べつにキミのご両親が離婚しようがしまいが、キミは今がんばってるんだから
そんなことどーでもいいじゃないか! と。
でもきっとそう思わせることが狙いなのかもしれない、と思ったり。
個人的な好みで言えば、家庭の事情についてそんなに時間を割くよりは、
それこそ事務所に入るに至った感情とか決意とか、
リーダーになってしまって味わったJrをまとめる苦労とか喜びとか、
翼とのかつての確執とか、
そちらメインの方がよほど青春群像劇として面白かったのではないかと。
でも、それはそれで、色々なことがリアルすぎて描けないのかもな。
パンフを読んでみたら、舞台を観るよりパンフ読んだ方が
タッキーの半生についてもいろいろな想いもよく理解できました。(それもどうかと思うが)
とは言え、全般的にはショーの部分の方が多く、歌もダンスも満載で
すごく楽しかったです。おなじみのソロ曲あり新曲ありユニット曲あり。
ちょっとしたイリュージョンや客を巻き込んだテーブルマジックなどもあり。
「Venus」や「ほっさま」ではあたりまえのように客も踊ってしまうわけですが、
「ほっさま」の「♪太陽のシャワ〜♪」のところのタッキーの振りが、
つばチェ先生がおっしゃっていた通りに間違っていたのが面白かった。
(本当は右腕を右下から右上にまっすぐ上げるのだが、タッキーは左下からうねって右上に上がる)
で、全編通じて一番面白かったシーン(というかダンス)が、
もう歳もわからないほどのじーさんになったタッキー(「・・ヒデ爺です・・」と自己紹介していた)が、
同じく腰がまがってよぼよぼのじーさんばーさん仲間(A.B.C.だと思う)と、
よぼよぼヨロヨロしながら最高にコミカルなダンスを披露するところ。
うしろのじーさんばーさんたち、ヨロヨロしてんのにバク転三昧なの。
腰90度以上曲がっちゃって今にもつんのめりそうに踊るの。
A.B.C.素晴らしいな! 何でもできるな!
ヒデ爺は長年連れ添ったばーさんに先立たれたらしいのだが、
「ばーさんだけじゃない。まわりの皆も・・・あいつも逝ってしまったな・・・」
ここで会場に笑いが。「あいつ」と言えば彼しかいないわけですね!
「つばさぁーー! づばさぁぁーー!(絶叫) あいつ先に逝っちゃって・・(泣)
あいつとの思い出はいっぱいあるんだ。いろんな曲一緒に歌ったな・・・」
逝っちゃってからでも友情出演させてくれてありがとう、ヒデ爺。
「つばさぁ!」って名前を出してくれただけで嬉しいよ。
つば爺、キミの一生が素晴らしいものであったことを祈る。
っつーかキミらより私の方が順番として先に逝くので。元気でな!
翼がこのシーン見たら大笑いするだろうなー。
うしろで踊ってるばーさんのひとりに、
ヒデ爺ったら「今井さんの奥さん」と呼びかけてましたよ。
つば爺の奥さん、ダンナ以上に踊ってたのね。楽しい〜♪
今回も、A.B.C.のツカちゃんの笑顔に盛大に癒されたわたくし。
A.B.C.の皆さんは踊りに小芝居にと大活躍でございました。
もっとちっちゃい子たちがわらわら出るのかと思ってたら、
ほとんどが結構お兄さん格のJrたちでしたし。(誰が何というグループなのか知らなくてごめん)
なんだかんだ言いましたが、とても楽しかった。
初期「SHOCK」のストーリーのわけわからなさを思えば、
こちらもさもありなん、と。
ということは、タッキーが光一さんみたいに脚本から全部
手がけられるようになれば、おのずと問題は解決するのかもしれん。
それとね、開演前と幕間のロビーで、
タッキーのデビュー前の過去映像(歌番組出演とかバラエティとかの)が観れますの。
これが意外なほど面白くてね。ずーっと観ちゃったよ。
この映像こそDVDにして売ってくれ!というファンはすごく多いはず、
と思いました。
ともあれまだ初日。
千秋楽までのご無事をお祈りしております。
|