せらび
c'est la vie
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みぃ


2006年03月18日(土) 「島国根性」だって

ワタシときたら、本当にここ数日ちっともやる気が無くて、懸案事項は吐く程あるのに、作業が全く進まないでいる。

しかも昼夜が逆転してしまった日が一回あったと思ったら、以来生活を元に戻すのに大変難儀している。ついつい日中の能率が上がらないので、困っている。

しかし流石に来週には幾つかの会議が詰まった「今月最も忙しい週」を迎えるので、この日記を書き終えたら早速取り掛かる事にする。


今日気になったのは、偶々某所で目にした議論である。

人々は、どこそこの航空会社の方が「サービス」が良いからお勧めなどと言って、幾つかの航空会社の名前を挙げて、彼是と語っていた。

しかしその「サービスの善し悪し」というのは、当然ながら「二ホンジンであるその当人」の基準をもってしての判断だから、別の人「二ホンジンその二」や、更に別の国の人、例えば「亜米利加人その一」や「中国人その一」からしたら、「二ホンジンその一」がサービスがなっとらん!と判断した航空会社であっても、いや特に悪いとは思わないけど?という場合も当然有る筈である。

その一連の議論を読みながら、ワタシはこれは果たして有用な情報と成り得るのだろうか、と暫し悩む。

その後、そういえばこの議論の読者の殆どは「日本在住の二ホンジン」だったのだという点に思い至り、彼らに取っては特に問題無しと判断して、一応この一件は良しとする。

しかし何だか後味が悪い。

つまり、「我ら二ホンジンは一定の常識とか判断基準を備えているもの」という思い込みは、「自分が良しと思うものは他人も良しと思う筈」という押し付けとなり、天邪鬼なワタシなどには到底受け入れ難いという話である。



ワタシは日本の人々が良く口にする「島国根性」という言い訳が、嫌いである。

つまり、我らは島国の民だから、独特の国家観念や文化を持ち合わせているので、他の(大陸の)皆さんにとって奇妙な言動があっても、その辺りは見逃して貰いたい、といった様な言い分である。

そんな事を言い出したら、英吉利も島国だけれど、だからと言って国際関係・外交上「俺様は特別扱いされるべきだ」などとは言わない。尤も、帝国的・過去の栄光を追い求める的観念が彼らに皆無とは、勿論言わない。しかし、国際社会にある一定のルールだとかスタンダードに沿って他国の皆さんと関わって行く心積もりは、一応有るように見受けられる。

そこへ行くと、二ホンジンの「島国根性」というやつは、自らを卑下しているように見せ掛けておきながら、同時に特別扱いを所望しているようにも聞こえる。それはまるで、国際社会の一員としてそれなりに妥協・強調などする気は実は無いので、寧ろ相手に曲げて貰いたい、と言っているようにも聞こえる。

色々な場面で目にするこの「日本文化特別説」を打つ人々、「にわか日本文化評論家」、「似非国際親善者」の類の人々が、実は単に甘えているだけのように思われる、今日この頃である。



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