桜の名所と呼ばれているところはとてもとても混んでいた。 でも君が楽しんでくれたからそれでよし。 たくさんたくさん歩いたから足が棒みたいになったけどまぁいいよ。
「フランス料理って服はこんな感じでよかったかなぁ?」ってちょっと心配気な君がとってもかわいいなぁって思ったよ。
真っ暗な中はじめてのお店だろう? 事前に調べておいたけど実際お店をみるまでは内心どきどきだった。 お店がみつかった時はほっとしたよ。 君には気づかれなかったと思うけどね。
右隣は若い男の二人組み。 ちらちら君に送る視線が気になって仕方なかった。 左隣は30過ぎの女の人二人組み。 なんだか仕事の愚痴ばかり。 居心地が悪い席だなぁと思ったのは俺だけ?
前菜とかデザートとか「お2人でシェアーしてください。」だって。 それって俺達が恋人どうしに見えたってこと? 恋人じゃないのにそれでも嬉しかった俺は真性の馬鹿だね。
いろんな話をしたよね。 「私のことそこまでわかってくれてるんだ。」って君は驚いていたけど当たり前だろう。 7年間君ばかりみてきたんだからね。
でも新たな発見もあったよ。 全然飲めないと思っていたからね。 ワイン一杯でほんのり赤くなった君はとっても色っぽかった。 そんな君をみたのは初めてだ。
お会計が2万2千円って聞いて君が少しパニクっていた。 割り勘にするつもりだったみたいだけどそんなにお金をもってなかったってそんな感じ。 それでもできるだけ払おうとした君。 「恋人じゃないからおごってもらうわけにはいかない。」っていうならちょっと悲しい。 でもおごってもらって当然って感じじゃないところはやっぱり好感がもてるよなぁ。
「じゃあ私のお誕生日祝いと新学期祝いとなんとか祝いとなんとか祝いってことで。」って必死で考えた君の言い訳。 別に何でもいいんだ。 俺は君が喜んでくれさえしたら何でもいいんだけどね。
君さえよかったらまた行こう。 残念ながらそんなにしょっちゅうってわけにはいかないけどね。
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