ゲルネ、よかった♪ 前回の初来日はシューベルト、今回はシューマンであった。(実はその前に幻の初来日w/ブレンデル があったが、ゲルネの事情でキャンセルとなっていた。) 前回、『冬の旅』と『美しい水車小屋の娘』を聞き、前者には大いに満足、でも、後者は若い徒弟の歌というよりは、粉引きのオッサンの歌みたいな印象だったので、今回のシューマン『詩人の恋』はおそるおそるであった。 ところがどっこい、あそこまで登っても、表現というのはまだ進歩するのですね。胸につきささるような青春の抒情でした。軽い声も重い声も、高いも低いも自由自在であのブレスの長さ。え〜な〜。 帰宅しても歌声が耳に残るほどの素晴らしさ。1人でそれだけ満足できるのなら、もうオペラやめたら?と家人にいわれるが、それはそれ、これはこれ。1人でこの満足感を与えられる人はそうはいないよ。 おっと、1人ではなかった、pf伴奏者シュマルツ氏がいます。『詩人の恋』のときはちと粘っこいと思ったのですが、『リーダークライス』は可憐に美しく、達者なもんでした。私が思うに、ゲルネとこの人は、ドレスデン聖十字架少年合唱団の先輩後輩であるに違いない。 サイン会はパス。アンコールにもずいぶん大曲を歌ってくれたし、あんな立派な人にサインだなんて、くだらない過酷な労働はさせられない・・・なんちて、前回もらったしー。 唯一の気がかりは、またお太りになられたこと。上着(もうちょっといい生地にしたらどーかね?)パツパツですぜ。上着は仕立て直せばいいけれど、首の周りの脂。襟巻きまであと一歩。そうなってくると、後頭部に脂の段が出来そうで、私はあの段のある男だけはノーサンクスなんですわ。ゲルネさん、これ以上太らないでね、と切なる願い。
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