書泉シランデの日記

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What's 八木?
2005年09月15日(木)

漢字能力検定試験協会とやらが、おもしろ誤変換コンテストをやったというようなニュースを聞いた。

今年から海外に住み始めました
帰省中で渋滞だ
見に来てくれてありがとう

というのが出ていた。
・・・はい、はい、おもしろいね、おかしいね。

でも、私は今日もっと呆れたのにめぐり合った。

「八木」と題された一文、
イデ其時の大事は江戸に灰ふり、難波に津波、京に大火事、町々子ともにいたるまで相違あらざる自身番、安堵に棒杖畏れ入

江戸時代、宝永年間の災害を述べたものだが、きっと何かのパロディだと思った。
ところが元が何かとんと見当がつかず、
八木節と関係があるのかしらん、と思ったり、
ヤギ、ヤツキ、ハチキ、ハッキ、ハチボク、などと
いろんな読みを考えて辞書をひいてみた。が、どうもぱっとしない。
ハチボクは米のことかあ、なんて、もそもそ考えていたら、

ひらめいた! ハチノキ!
これなら謡曲にある。

「八木」=「鉢木」で、大成功。

それにしても「鉢木」を「八木」と書く?
漱石先生が「秋刀魚」を「三馬」と書いたとかいう話はあるが、
「すは、鎌倉」の「鉢木」だよ・・・eight trees じゃしょうがないでしょう。

誤変換とは呼べないにせよ、この程度の誤記は昔っからあったということ。
そして、たぶん、昔の人は「誤」なんて気持ちはなかったのだ。
「鉢」よりは「八」のほうが、画数が少なくて楽だものね。



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