1年に数本しか見ない映画、今年初めて見たのが『クレールの刺繍』。平日の混み具合が、1時間〜40分前だったから、正直に1時間前に行った。16番。さすがに台風の来ているときは空いていた。ぎりぎりに入ったって楽勝でした。 この手の話は予告を見れば、結末まで想像できるようなもの。果たして想像通り。フランス映画としてはわかりやすくて、それなりのハッピーエンド。問題は、結末にいたるまで、どのくらい見せる場面、考えさせる場面があるか、ではないか。しかもそれが露骨ではなく、うんとおしゃれに、ね。 それについては映画を殆ど見ない私が何をかいわんやである。でもいっちゃう。ずばり紙芝居映画だった。主人公の気持ちに波風が立つと、バイオリンのBGMが入る。最初、悪くないと思ったけれど、度重なるとうるさかった。単純! マダム美しかった。年配の人のああいう美しさはハリウッドじゃ無理ね。キャベツ、堅そうだった。なんとかのアルザス風なんていう料理にはよくキャベツの煮込みが使われているが、あのキャベツなら煮込まないでは到底食べられないと思う。 刺繍はきれいでしたよ。ラクロワのドレスでも見るときに、必ずこの映画を思い出すでしょうね。でも私の暮らしじゃ、ラクロワのオートクチュールを見るとしても雑誌でしかありえないけれど。 結局女は産む性なんだわね。 そうそう宣伝文句にオランダ絵画のような、というのがあった。そりゃ、青いターバン巻いていたさ。で、だからオランダ絵画なの?
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