以前お世話になったことのある知り合いから封書が来て、何かと思えば、丁寧な手紙を添えつつ、比例区は社民党のお願いだった。 選挙の「お願い」というと、「あ〜ら、選挙だから私の一票を思い出してくれたのね」と嫌になるところなのだが、手紙がいかにも真摯だったので、そのことに感動した。知人というのはもう70歳を越えた女性である。男に伍して頑張ってきた、歯に衣着せぬ物言いの人で、私は彼女には相応の魅力を感じてきた。それこそ、ダメなものはダメ、と切るものは切り、取るべきものは取るタイプである。 本来無党派の彼女が「こんなお願いは今回限り」といいながら、比例区は社民党を推してくれという。どうしてあんな賢い人が今更「社民党」なんだろう、とその点は、いくら手紙を読んでもストンとは落ちない。しいていえば土井たか子やその周辺の若い人たちとの交わりの中から、やはり最後の希望をそこの若い人に託したくなった、というところなんだろうと思う。 社会党はカスだが、土井たか子は逸材だということは、あのブーム以前に彼女の口から聞いていた。私は彼女がいうんだから、そうなのかもなあ、と思いつづけて10数年、でも相変わらず信じられない。逸材をも腐らせるのが社会党だということのほうは信じられるが。 70歳を過ぎた人からこんな応援を受けるなんて、社民党はわかっているのかしら?福島さん、あなたの後ろにはまだ、この期に及んで一縷の望みを社民党の比例区にかける人がいる。お題目ばかり言っている場合じゃないよ。 で、私はどうする? どうするんだ?
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