ヴァイオリンの発表会だった。先生の好み?でここ数年平日の夕方やるが、当然客席の入りは悪い。もともと発表会など身内しか来ないけれども、この時間設定は問題が多い。思い切って夜にしてしまえばいいと思うが、先生が夜遅くなるのが嫌ならば仕方がない。古株は心の中でどう思おうと、逆らわずに従う。今日は年休である。 (それなのに、午前中転送されたメールで、いろいろと問題が起きて、あっちに電話、こっちに電話と大騒動。ついに最初で最後の練習時間を失って、ぶっつけ本番となった。) この手の発表会で楽しいのは、小学生低学年までだ。親もジジババも熱く、本人は自分のすることがわかっているようでいて、わかっていない。晴れの空気で浮かれている。舞台の袖に来て、次が自分だと気付いてから、不安に襲われてじたばたしている。ステマネといえば聞こえはよいが、単なる非常要員を仰せつかっていたので、ガキどもをなだめ、勇気付けて送り出すという、頼りになるオバサンを演じて遊べた。 この教室のOBである息子にもお誘いがかかり、彼は期末試験が終わってすぐに会場へ駆けつけ、1曲ソロをひかせてもらった。サン=サーンス『序奏とロンド・カプリチオーソ』である。欲をいえばきりはないが、想像していたよりは上等で、彼らしい「ロン・カプ」だった。実は家で練習していても、なぜかあまり音が漏れず、全部聞いたのは今日が初めてだった。子供の演奏というのは、いつになっても、どきどきするものである。 私はその他大勢で、『アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク』をひいた、というか、まあ音を出した。落ちないでついていったからよしとしよう。 慣れないことをして疲れた。おわり。
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