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シラグーザ・リサイタル
シラグーザのリサイタルでした。この人のリサイタルの場合、新たな解釈を期待するなんてことは皆無で、ただただお気楽です。下手じゃないけれど、すごくうまいということもない。珍しいものは何もない。とはいえ、声はきれいだし、高音がよく伸びるし、サービス精神満点だし、そんなんでチケット買って待っていました。
最初はイタリアの通俗的な曲から始まり、後半がオペラのアリア。何曲目かにモーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』からIl mio tesoro intantoを歌っていたとき、「あ〜あ、こいつが歌うとモーツァルトだろうがドニゼッティだろうが、みんな同じだなあ・・・」とややしらけたのですが、そんな気分もアンコールになるとどこへやら。
既定値のアンコールだと思う(アンコールなんていわずに第三部日替わりプログラムとでもするべき)。なにしろ6曲も歌いまくり。しかも、十八番のSe il mio nome saper・・・(セヴィリアの理髪師)では例によってギター爪弾きながらだし、まさかAh!mes amis(連隊の娘)をアンコールでやるとは。そして最後は(確か前回もそうだったが)オーソレミオを歌いながら、客席を歩いてくれる、もちろん握手ぜめ。
私も通路側だったんで、握手頂戴である・・・でも、あんまりドキドキしない。それがオペラ歌手としては決定的な欠点じゃないかと思う。カリスマ性がたっぷりあって、オーラがばりばりに出ていないと、オペラの舞台じゃもたないよ。なんていうか、シラグーザは歌の上手なそこらへんの兄ちゃんなんです。ただし、歌の魅力の原点は案外そのあたりにあるのかも、なんて思ったことも、これまた事実。
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