書泉シランデの日記

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『蝶々夫人』
2005年06月24日(金)

息子とライアンが新国立劇場の『蝶々夫人』を見に行き、二人で帰ってきた。いくら新国とはいえ、チケットはそこそこ高いから、来月末に帰るらいアンへのお誕生日プレゼントである。幸い、とても面白かったそうで、投資の甲斐があった。

私は『蝶々夫人』って後半にやたら大げさな歌が多いから、騒々しくて好きではない。前半は退屈だし、どうやってみても、西洋人にいいようにされている「健気な」日本人の話である。こまごまとなじめない部分も出てくるし。息子の話では、新国の演出はそこまで違和感はなかったという。ソプラノがいっぱい歌うから、♂はうっとり度が高いのだろう。二人でアリアを口ずさみながら帰ってきたし。

そこで、これはどうよとばかりに、大昔('74)のとフレーニとドミンゴ、ポネル演出、カラヤン指揮のオペラフィルム『蝶々夫人』DVD鑑賞会となり、夜更かしをしてしまった・・・白塗りの田舎芝居のような『蝶々夫人』なのだ。ピンカートンは前半ただの不良ガイジンで、後半ひたすら臆病者。みんなで、ポネルはアメリカ嫌いに違いない、プッチーニも内心アメリカを小ばかにしてるぜ、と盛り上がる。(日本はもっと問題外かもしれない。)また、随所にというか、全編通じての不気味な演出・・・蝶々さんの住まいは庭もろくにないような葎が宿(中はそうでもないが)、荒涼とした原っぱでの二人の営み、「日本人」たちの『アダムス・ファミリー』さながらの様相、わけのわからんシーンはすべて文化論のネタ。

それにしても東京オリンピックや大阪EXPOをやってなお、この演出が受け入れられていたことには何ともいえない。みんなで見て思わぬ楽しみとなったけれど。・・・ほんの数時間前にライブで見てきた息子たちには混乱を招くだけだったかしら。・・・私も見にいけばよかったな・・・でも3人分はとても出せなかった。




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