書泉シランデの日記

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「印刷革命がはじまった」@印刷博物館
2005年06月18日(土)

トッパンホール(凸版印刷のホール)でリートのコンサートがあった。始まる前に同じ建物にある印刷博物館で、「印刷革命がはじまった―グーテンベルクからプランタンへ」の展示を見る。

グーテンベルクはおなじみだが、さて、それからどうした?になると、実のところ何にも知らない。プランタンは16世紀から19世紀にかけて、ベルギーのアントワープで印刷・出版などに携わった名門なんだそうだ。当主がその仕事から手をひくときに、コレクションや印刷機械をまるっと家ごとアントワープ市に委託したそうな。そして今そこは博物館になっており、その収蔵品を借りて、印刷博物館特別展示と相成った。

以前からルネッサンス写本は美しくて好きで、複製でいいから一枚いいのが欲しいとひそかに考えているのだが、写本ならずとも、16世紀の本ってずいぶん美しいのねえ、と感心。端正である。ヘブライ語の活字本も優雅であった。

内容も多岐にわたり、中でも印象的だったのが、7ヶ国語会話集である。16世紀に、ヨーロッパではそんなものが印刷されていたってちょっとオドロキ。日本じゃ戦後だね、そんなものが出来たのは。(幕末にあったのは和英とか和蘭とかの2ヶ国語でしょ。)

もっとこれを見るのにたっぷり時間をとっておくんだったと思いながら、ホールに向かったら、その途中のギャラリーでは「すごいぞ製本」と題して、ブックデザインの展示があって、大慌てで一回り。これもなかなか楽しい展示だった。

さて、お目当てのリート。トレケルは高音が時にぶら下がり気味だと思ったが、張りのあるいいバリトンである。さすがワーグナー歌手というような迫力満点のブラームスを聞く。リーダークライス(シューマン)もよかった。ちょっと見た目は怖いけれど、目があったとき笑ってくれた。はい、この次も買いましょう。(お客とはかくも単純なものである。)

共演の佐々木典子さんも温かみのある声で気持ちがよい。ピアノ原田英代さんは私の好みにあらず。最後のぺだりんぐ、今イチ。



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