国立劇場に向かう電車の中で「いいよ、行っても」と安請け合いしたことが後悔された。大体、私は上方舞どころか日本舞踊なんて何もわからない。歌舞伎に行っても、踊りのところは大抵寝てしまう。で、踊りだけを見る? でも、行ってみたら、行っただけのことはあった。 大変ゴージャスな会で 一門の先生方と名取のみなさんがご出演。見るに耐えない旦那芸(奥様芸)はナシ・・・ほっとしましたぜ。 観客を目の前にして、国立劇場の広い舞台にたった一人立つ、というだけでも、相当大したことだろうが、そこで舞うというのは、なかなかできることではない。大体、素人がやると「あの人、なにやってんの?」という滑稽さやら哀れさが付き物。だから、ご出演の皆さんがなかなかの舞踊家であることは私にも十分理解可能であった。 でも、やっぱり空間の緊張感を維持できる人と、どこかに隙間が出来てしまう人はいるんだよね。前者を「上手」、後者を「下手」と呼んでいいんだろうと思う。ただし、どこでその差が出来るのかは全く私にはわからない。 歌舞伎役者がいかに美しいかもよくわかった。やっぱり連中は特別だ。 伴奏はすべてライブ。実は舞よりもこちらに心惹かれた。伴奏音楽の違いがよくわかった。 一中節の女の人に1人、素晴らしい美声がいて聞きほれた。なんであれ、声楽系は嫌いじゃないが、ほぉ、と感じたのは今日が初めて。これから心して一中節を聞こう。大体、義太夫以外はみんな一緒に聞こえてしまうのだ。今日はいろいろ登場していたので、多少耳がよくなったかも。 友人のおかげでとても勉強になった。持つべきものはお友達。で、彼女は私の目が舞台中央じゃなくて、いつも舞台右端を見ていたことに気付いただろうか??実は舞のほうには夢中になるってわけにはいかなかったんだよね。
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