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あやしいこと
一葉の作品を読み返していると、天才どころか、相当妖しい人だったんじゃなかろうか、とあらぬ方へ想像が伸びていく。戸主として、武士の娘(なりあがりの変な武士だが)として、母と妹と3人の暮らしを支えた孝女、というだけでは説明がつかないような目線。
何を考えているかのと呆れられそうだけれど、数年前の東電OL殺人事件のことなども思い出したりして・・・。
こちらは怪しいほうですが、新国立劇場の『ルル』一件も結構あちこちでかまびすしく取りざたされている。集客力があることは必ずしも芸術性の高さではないが、切符を売らなくてはいけないというのも劇場にとっては大事なことで・・・それに問題の人のバックに大きな団体がいるというような話も・・・とすると、これまた高度の政治的判断を要求されることで・・・世の中いろいろ難しいっす。口と理屈だけじゃ文化は支えられませんが、金だけで支えるとレベルは「ゆとり教育」なみに、下方修正の連続になるでしょうから・・・でも、まあ、今に始まったことでもなし、と楽観的になりましょうか。
息子はウルフの『灯台まで』を読み終えたそうな。昼どきに「つまんなかったんじゃない?」と尋ねたら、「いや、すごく面白かった。今までに読んだ文学作品の中じゃ最高に」といわれてしまった。???この子、今までに何を読んでいたっけ?『指輪物語』あたりで止まっていなかったっけ?『阿Q正伝』だっけ?と母は彼の読書歴を振り返るのに必死。どこがどう面白かったのかと聞くと、「何にもおこらねえところ」と一言残し、ヲタの集まりへと出かけた。ホントカネ?これも相当アヤシイ出来事だ。
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