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■ F1第9戦カナダグランプリ(決勝)
2006年06月25日(日)
F1第9戦カナダグランプリ決勝、荒れるカナダとよく言われますが、今回も2度に渡るセーフティカー導入があった、最後まで目の離せない展開となりました。
スタートで2番グリッドのジャン・カルロ・フィジケラがフライングを犯し、のちにドライブスルーペナルティを受けて、早くもルノーの一角が崩れました。3番グリッドからスタートしたマクラーレン・メルセデスのキミ・ライコネンは労せずして2位に浮上し、トップのルノー、フェルナンド・アロンソを追います。 一方、5番グリッドからスタートしたミハエル・シューマッハはスタートで大きく出遅れて7位に順位を落としますが、前を行くニコ・ロズベルグとファン・パブロ・モントーヤが接触して早々に脱落したため、難なく元の順位を取り戻します。
レースが20周目を過ぎ、トップのアロンソが最初のピットインに入り、同じ頃ミハエル・シューマッハが前をゆくトヨタのヤルノ・トゥルーリをかわして3位に浮上します。一方、アロンソのピットインで一時トップに立ったライコネンは、翌周のピットインで右リアタイヤの調整のためタイムをロスし、それまで1秒程度だったアロンソとのタイム差が5秒以上に広がってしまいます。
第2スティントでは路面状態が悪化し、ヘアピンや最終コーナーなどでアロンソ、ライコネン、シューマッハらを含む多くのドライバーのミスが連発しました。その後2回目のピットストップでライコネンにエンジンの止まるトラブルが発生し、アロンソはトップの座を確実なものにします。しかし残り11周という場面で、母国グランプリのジャック・ビルヌーヴがウォールにヒットし、2回目のセーフティカーが導入され、それまで築かれた差がほとんどなくなってしまいます。 残り7周にレースが再スタートし、シューマッハが残り2周のヘアピンで痛恨のオーバーランを喫したライコネンを交わし2位に浮上しますが、前をゆくアロンソは既にファイナルラップに突入していたため、優勝までは手が届きませんでした。アロンソがトップでチェッカーを受け、2位に入ったシューマッハは辛うじてタイトル争いに望みを繋ぎました。3位はライコネンで、前戦イギリスグランプリと同じ顔ぶれが表彰台に上がりました。
これでアロンソは今シーズン6勝目を挙げここまで4連勝。今回は珍しく何度かミスする場面も観られましたが、それはライコネンやシューマッハも同様だったところを見ると、毎年ホコリの多いことで知られるジル・ビルヌーヴサーキットですが、今回は特に路面コンディションが悪かったのが伺えました。
シューマッハは何とか2位をものにしてアロンソとのポイント差が広がるのを最小に留めましたが、再びアロンソに2ポイント差を広げられその差は26ポイント。今後もアロンソは安定してポイントを稼いでいくと思われるので、シューマッハの逆転のチャンスは徐々に厳しくなってきていますね。 26ポイント差というのは、この時期ではまだ決して絶望的な点差というわけではありませんが、グランプリが終わるごとに残りレース数はどんどん減っていくわけで、それが少しずつでも縮まっていくのか、あるいは離されていくのかでは大違いです。
次戦アメリカグランプリは、フェラーリが実に昨年まで4連勝しているゲンの良いサーキット。アメリカで勝って何とかアロンソの独走に待ったをかけたいところでしょうね。シューマッハの反撃に期待しましょう。
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