Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 「カウンタック」ようやく第3巻
2005年08月26日(金)

 5月21日付Voiceで紹介した梅澤春人のマンガ「カウンタック」ですが、そのときに1・2巻を見つけて買ってきたのですが、第3巻がようやく出たようなので買ってきました。このマンガの詳しい内容は5月21日付Voiceを参照して欲しいのですが、まあ一言で言うと、カウンタック版「頭文字D」といった感じでしょうか。しかし、作者がかつて週刊少年ジャンプで連載していた「BOY」を描いていた梅澤春人なので、「頭文字D」ほどのストイックさはないです。その代わり、カウンタックを初めとするポルシェ、フェラーリなど、かつてのスーパーカーブームの火付け役となった往年の名車たちが登場し、ウンチクを交えながら首都高や峠などでバトルを繰り広げたりとかなりバラエティに富んでいて、クルマ好きが読むマンガと言うよりは、もう少しライト感覚で少年漫画に近いです。

 「頭文字D」も、連載当初は主人公がまだ高校生だったこともあり、学校でのやりとりやバイト先でのエピソード、それに恋愛話なども見られたのですが、主人公が卒業してしまってからは、「プロジェクトD」というチームが結成され、様々な土地へ遠征しては地元の名うての走り屋たちと対決していくという展開になり、どんどん話は峠でのバトルシーンがメインになっていきます。現在「頭文字D」は単行本で31巻まで出ていますが、もう20巻を過ぎたあたりからは、単行本のほとんどが「ゴッパァァァァッ!」「キュルキュルキュルッ!」といった2台のクルマが走るコマばかりで、はっきり言ってマンネリ化も甚だしいです。

 その点、「カウンタック」は今のところ、バトルシーンこそありますが、舞台も峠道だけでなく首都高を爆走したりと様々で、それによってバトルも様々な要素を含んでいるので退屈しません。しかもカウンタックは、今となってはスポーツカーとしての性能よりも希少価値の方が高いクルマなので、スーパーカーの中でも特にクセが強く、本来は公道でバトルを演じるようなクルマではないわけです。そんなカウンタックでド派手なドリフトをしたり、首都高で他車の間を縫って爆走するというのは、なかなか迫力があります。

 僕が読んでいた学生時代の頃までの少年漫画って、ヒットしてくるとだいたい「対決モノ」に変わっていってしまうんですよね〜。「ドラゴンボール」は、後半は悟空がどんどん強くなって宇宙人と戦うようになってしまいましたし、「幽遊白書」も初めは幽霊となってしまった主人公が探偵じみたことをする話だったのが、いつの間にか霊界で魔物たちと戦う大会に出場するようになっていったし、あの「ジャングルの王者ターちゃん」ですら、格闘技大会に出場したりしてましたからねえ。当時ゲーセンなどで格闘ゲームが流行っていたからなのでしょうか。「頭文字D」もゲーセンで対戦レースゲームとしてヒットしているようですし、どうしてもそうなっていってしまうんでしょうかね。

 「カウンタック」には、そうはならないことを期待しましょう。



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