Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 「ハウルの動く城」を観る
2005年05月02日(月)

 昨日は1994年に亡くなったF1界の英雄アイルトン・セナの命日でしたね。セナの詳しい戦績などは2002年5月1日付けのVoiceに書かれていますので、興味のある方は読んで下さいね。

 さて、今日は時間があったので映画館へ行き、宮崎駿監督の最新作「ハウルの動く城」を観に行ってきました。実は宮崎映画を劇場で観るのは、今回が初めてです。しかしもう公開終了が間近なので1日1回しか上映されておらず、ちょうど観ることができて良かったです。おかげで席もめちゃくちゃ空いていました。

 で、内容に関してはネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、僕的には宮崎映画の中では「天空の城ラピュタ」「風の谷のナウシカ」に次いで3番目に好きな作品ですね。やはり僕は男の子なので「ラピュタ」のようなわくわくするような冒険活劇が好きなのですが、「ハウル」はその「ラピュタ」以来久々の男の子が主人公の作品だったし、内容的にもとてもわかりやすく、面白かったと思います。
 日本映画の記録を塗り替えた「もののけ姫」や「千と千尋の神隠し」も面白かったのですが、僕的にはこの2作品に反映されている宮崎監督独特の特殊な世界観や哲学が難解で、1回観ただけでは完全に理解しきれないので、今のところは「ハウル」よりは評価は下です。

 さて、「ハウルの動く城」では、主人公の魔法使いハウル役にSMAPの木村拓哉、ヒロインの少女ソフィ(荒地の魔女の呪いで90歳の老婆にされてしまう)役に女優・倍賞千恵子、荒地の魔女役に俳優・美輪明宏と実に豪華な声優陣が顔を揃えて話題になりましたね。

 まずハウルのキムタクですが、さすがにドラマなどで見せるようなキザな印象はなく、強大な魔力を持ちながら王宮の招請に応じず毎日を無為に生きている美少年を、よく演じていたと思いました。キャラクター(容姿や性格など)とのギャップもなく、ハマっていると思いました。

 次にソフィの倍賞千恵子ですが、このソフィというキャラクターは元々帽子屋で働く若い娘だったのですが、先程も述べたように、呪いによって90歳に変えられてしまいます。で、90歳になってしまったソフィはやはりベテラン女優!と思わせる演技ぶりでしたが、さすがに少女の声は無理があるように思えました。いえね、そりゃ上手いんですけどね、でもやっぱりその声には少女の若々しさがなく、倍賞千恵子の年齢を感じさせてしまいます。どうしても顔と声、それにしゃべり方に違和感を感じてしまいます。
 ただ、ソフィは映画の序盤ですぐに老婆にされてしまいますので、それ以後は全く違和感を感じることなく観ることができました。老婆になってしまった時の演技の変わり様は、まるで声優を変えたんじゃないかと思ってしまうほど見事なものでしたぞ。

 荒地の魔女の美輪明宏は、もう非の打ち所がないくらいハマり役でした。怪しさと言い見た目と言い、荒地の魔女のキャラクターそのものでしたね。

 他に「ハウルの動く城」のマスコットキャラ的存在(「となりのトトロ」で言うところの真っ黒クロスケ)である、動く城の暖炉に住む火の悪魔カルシファーというキャラクターがいるのですが、この役はきわもの系のキャラクターではお馴染みの我修院達也(元・若人あきら)が演じています。彼もおちゃめで人なつっこくかわいらしいカルシファーのキャラクターにピッタリで、僕的にはかなり気に入りました。

 でも、僕がこの映画で最も気に入ったキャラクターは、ハウルの弟子の少年マルクルと、謎の老犬ヒンですな。マルクルの「待たれよ」というセリフとヒンのちょこまかとした動きがとても可愛くて良かったです。で、このヒンはその名の通り、息を切らして「……ヒン……ヒン……」と鳴くぐらいしかセリフがないんですが、この声を演じているのって、原田大二郎だったんですねえ……。別にそんなベテラン俳優を使わなくても良かったような気がするのですが……。でもいい味出していましたぞ!

 もう間もなく公開も終わってしまいますね。まだ観ていない方、あなたが守りたい人と一緒に、観に行ってみてはいかがですか?



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