Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 中島らもさん急死
2004年07月27日(火)

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 16日未明に神戸市内で酒に酔って階段から転落し、同市内の病院に入院していた作家でミュージシャン、中島らもさんが26日午前8時16分に脳挫傷などのため亡くなりました。52歳でした。らもさんは昨年2月に大麻取締法違反容疑で逮捕され、5月に懲役10月、執行猶予3年の判決を受け、昨夏から活動を再開したばかりでした。

 らもさんは16日未明、神戸市内の飲食店から出る際、酒に酔って階段から転落。頭を強く打ったため意識不明の重体となり、同市内の病院で緊急手術を受けました。その後、ICU(集中治療室)からHCU(高度治療室)へ移り、一時、回復の兆しを見せたことから、事務所のホームページでも近日中に容体を発表するとしていましたが、26日朝に容体が急変。脳挫傷、外傷性脳内血腫のため帰らぬ人となりました。最後まで意識は戻らなかったそうです。

 らもさんは僕と同じ大阪芸術大学放送学科を卒業後、コピーライターのかたわら、劇団「リリパット・アーミー」を旗揚げし、テレビ番組の構成やラジオのパーソナリティー、エッセイスト、ミュージシャンとしても活躍していました。酒好きが高じてアルコール性肝炎で入院した経験を生かして書いた「今夜、すべてのバーで」が平成4年、吉川英治文学新人賞を受賞し、本格的に小説に取り組みました。また平成6年には「ガダラの豚」で日本推理作家協会賞を受賞しました。

 昨年2月に大麻取締法違反などで逮捕され、保釈された後、そう病の治療のため一時、入院したこともありました。初公判では、19歳から大麻の使用を始めたことが明らかになり、「国民の皆さま、妻や息子、それに家で飼っている犬や猫、遊んであげられなくて申し訳ない」と“らも節”も。昨年5月に懲役10月、執行猶予3月の判決を受けると、「大麻はピースフルなもの」「裁判官は85点」などとコメントし話題になりました。

 さらに、昨年7月には、エッセー「牢屋でやせるダイエット」のサイン会で両手に手錠をかけるパフォーマンスを見せ、「これからはアムステルダムでやります」と宣言。10月から音楽ライブ活動も再開させていました。
 今年6月には、新刊「異人伝」を出版。今月7日に大阪・アメリカ村で、10日に東京・新宿で行われたライブに出演したのが、ファンの前に見せた最後の姿となりました。ご冥福をお祈りいたします。


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