 |
 |
■■■
■■
■ 「電子消費金未納分請求最終通知書」(詐欺)
2004年07月26日(月)
先日、携帯もインターネットもしないうちの母宛に、「電子消費者契約通信未納利用料請求最終通達書」なるハガキが送られてきました。それも思いっきりインクジェット用はがき(再生紙)で……。全文は以下の通り。 「この度ご通達いたしましたのは、貴様のご利用された「電子消費料金」について、ご契約会社および回収業者から委託を受けましたので大至急当局までご連絡ください。「電子消費者民法特例法」上、法務局認可通達書となっておりますので、連絡無きお客様についてはやむを得ず裁判所からの書類通達後、指定裁判所へ出廷となります。また判決後の措置と致しまして給与差し押さえ、動産物・不動産差し押さえ及び、財産差押えを強制執行させて頂きますゆえ執行官による「執行証書の交付」を承知して頂くようお願いすると同時に、政権譲渡証明書を一通郵送させて頂きますので承知の上ご返送ください。尚、書面での通知となりますのでプライバシー保護の為、請求金額・御支払い方法等は当局職員にご確認ください。以上を持ちまして最終通告とさせて頂きます。オオクラ債権回収機構」 いきなり来て「最終」てあんた……。しかもこの業者の所在地は住所は品川区西大井なのに、なぜか消印は世田谷になってました。 明らかに詐欺だとわかったので、試しに公衆電話からこのハガキに書かれた電話番号に電話をかけてみました。すると!「はい、もしもし」と女の人が電話に出ました。相手が社名を言わないので、「そちらはどちらになりますか?」と聞くと、ちょっと間をおいた後「オオクラ債権回収機構です」と答えました。「そちらから『電子消費者契約通信未納利用料請求最終通達書』と言うハガキが来たんだけど、どういうこと?」と僕。「ああ、それはですね、お客様に何らかの未納がありまして、その回収を当社が委託することになったんですね」と相手。「本当ですかあ?」と僕。「ええ、もちろんですよ」と相手。「詐欺でしょ?」と僕。すると相手は急に不快そうな声に変わり、「あのですね、そういった嫌がらせの電話をしてくる前に、まずご自分で事実の確認をなさってはいかがですか?」と開き直りやがった!
「なんだその言いぐさは!詐欺のくせにもっともらしいこと言ってんじゃねえぞコラ!」とガラが悪くなる僕。演劇部だったのでこういう演技はお手のもの。すると相手は一瞬ひるむものの、負けじと「あなたがどう思われようと勝手ですが、あなたが痛い目に遭うことになりますよ」とシラを切る。そこで、「アンタじゃ話にならん、責任者を出せ!」とさらに脅してみる。すると相手は、「ただいま席を外しているのでお繋ぎすることはできません。とにかくまずご自分で事実関係をお確かめになってから改めてご連絡下さい」と再びマニュアルのような応対に変わる。だめだこりゃ……と思った僕は、「わかりました。じゃあ警察に持っていきますので」と言ってみる。すると相手は余裕綽々と「どうぞご自由に」と言って電話を切る!なんてムカツク女なんだコイツは!
ちなみに、声色を変えてこのハガキの内容を信じた別の人間を装って再び電話をし、「請求金額の明細を知りたい」と言うと、「明細などに関しての書類はすでに東京高等裁判所に提出いたしましたので。裁判となると、最低でも月に1回出廷していただくことになります」と言われました。もう書類を提出してあるんかい!無茶いうなあ……。「裁判の取り下げは可能なんですよね?」と聞くと、「そのためにはお客様の意思表示として指定口座に41万円を振り込んでいただきます。その後、こちらで用意した弁護士と30分から1時間、電話でお話していただきます。その後、裁判取り下げの手続きをして、振り込んでいただいたお金をそのままお返しさせていただきます」……大金を用意させておいて、手続きは電話一本かい!
えー皆さん、この手の「電子消費者契約通信未納利用料請求最終通達書」は詐欺です。僕の知り合いの中でも4人の家に全く同じ内容のハガキが届いたそうです。差出人は色々で、中には「法務省認可特殊法人 東京管財事務局」などといったもっともらしい名前で送られていたものもありました。仮に本当に何か未納があった場合は、まず電話や封書で支払いが済んでいませんといった連絡があるし、回収業者に委託するのであればまず委託しますというような通知が必ず来ます。ですから、皆さんのところに同じようなハガキが送られてきても、絶対にハガキに記載されている電話番号に連絡せず、まずは警察あるいは消費者相談センターなどに持っていって相談してくださいね。
|
|
 |