Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 WOWOWで「ドラゴンヘッド」を観る
2004年07月18日(日)

 「ドラゴンヘッド」は望月峯太郎原作の漫画を実写化したもので、妻夫木聡、SAYAKA主演のパニック映画です。コミックスは非常に面白かったのですが、友達に借りたもので、しかも当時まだ完結していなかったので、劇場版はとても気になっていたんですよね。
でも邦画と言うことで意味もなく映画館に足を運ぶのをためらっているうちに公開が終了してしまい、ビデオレンタル屋でも何度か見かけはしたのですが、他にも観たい映画がいっぱいあるので、なかなか観る機会に恵まれませんでした。今日はちょうどWOWOWを付けたら始まったばかりだったので、ちょうどいいやと思って見始めて、結局最後まで観てしまいました。

 ストーリーを簡単に説明しますと、修学旅行帰りの高校生青木テル(妻夫木聡)を乗せた新幹線は原因不明の事故に遭遇し、静岡のトンネル内に閉じこめられてしまいます。車体は無惨に壊れ乗客のクラスメートが全員即死した中、テルの他に同級生の瀬戸アコ(SAYAKA)と高橋ノブオ(山田孝之)だけが奇跡的に生き残ります。3人は救助を待つものの、ノブオは暗闇の恐怖に飲み込まれ、狂気に走ってしまいます。一方、テルとアコは襲いかかる闇の恐怖から逃れ、トンネルから脱出しますが、地上で二人を待っていたのは白い灰が降る荒廃しきった大地でした。一体何が起こったのか?天変地異なのか?核爆弾なのか?タイムスリップなのか?絶望と希望が交錯しながら、2人は東京を目指します。そして地上で生き残っていた狂気溢れる脱走自衛官・仁村(藤木直人)や暴徒と化した人々、龍頭(りゅうず)と呼ばれる謎の存在が2人の前に現れます。世界は本当に終わってしまったのか?……という内容。

 もちろん荒廃した都心や街の風景などはCGだと思うのですが、以前観た「CASSHARN/キャシャーン」よりもよっぽどリアルに作られていて、THXも真っ青のクオリティの高い出来映えでした。灰に埋もれてしまったローソン看板、無惨に朽ち果ててしまった東京都心部など、一部ではセットも組まれているとは思うのですが、テレビで見る限り非常にリアリティがあり、その恐ろしい光景を見ているだけでもゾクゾクと鳥肌が立ってしまいました。

 妻夫木君とSAYAKAの演技はとりあえずおいておき、狂気に走る高橋ノブオ役をあの!「ちゅらさん」のヒロインの弟役、ドラマ版「ウォーターボーズ」、「ファイヤーボーイズ」で知られる熱血青年山田孝之君がやっていたのは驚きでしたよ。しかも原作の漫画通りのメイクを施し、あの熱い演技で狂気に満ちた役を演じていて、今までの彼の「熱血」キャラとは全く違う一面を見せてくれてかなり新鮮でした。一番存在感のある役だったような気がします。主役の青木テル(妻夫木聡)は、原作と比べてかなり情けない役でした。瀬戸アコ役も、SAYAKAではかなりイメージが違ってしまって、あまり原作の清純さが感じられなかったのはなぜでしょう。いやいや、でも意外に楽しめた映画でしたよ。


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