Mako Hakkinenn's Voice
by Mako Hakkinenn



 ミカ・ハッキネン、F1復帰!?
2004年05月28日(金)

 F1界に、僕にとって衝撃的なニュースが駆けめぐりました。第7戦ヨーロッパGP開幕を翌日に控えた27日、ウィリアムズがF1を引退した元王者ミカ・ハッキネンに、05年の起用を目指してひそかに接触を図っていたことが、関係者の話で明らかになったのです。現在はジェンソン・バトン(BAR・ホンダ)、ジャック・ビルヌーブ(前BAR・ホンダ)などさまざまな起用説が飛び交っていますが、そこに浮上したのがミハエル・シューマッハ(フェラーリ)の永遠のライバルとして惜しまれつつF1を引退したハッキネン。今週発売の独「アウトモトル・ウント・スポルト」誌もこれらの動きを伝えており、チーム関係者の話では、第6戦モナコGP(23日決勝)前には既にコンタクトを始めて、候補者リストにもその名が加わっているといいます。

 ハッキネンは92年にロータスからF1デビュー、98、99年には2年連続でワールドチャンピオンに輝き、01年にF1を退いて以降、エリア夫人と一粒種の長男ヒューゴちゃんとともに悠々自適な生活を送っていますが、年齢は35歳で体力はまだまだ有り余っています。03年初めには欧州ラリー選手権のアークティック・ラリーで電撃復活し、今週末には母国フィンランドで行われる「ポルシェカップ・スカンディナビア」へのスポット参戦が決まるなど、今はセミ・リタイア状態です。

 しかし、ウィリアムズ側が復活を願っても問題点は2点あります。第1に、引退宣言した選手が復帰できるかどうか。引退宣言した選手でカムバックしたのは、70〜80年代に活躍したニキ・ラウダ、92年にいったん引退したナイジェル・マンセルなどの例があり、一時は引退を宣言すると復活できないという説もあったそうですが、今は支障となるような規則や協定は存在しないようです。第2に、現在有効なスーパーライセンスを保持しているかどうか。原則的に1年ごとの更新が必要なため、再申請が必要となりますが、国際自動車連盟(FIA)の内規で、参戦前に300km以上のテスト走行を行えば問題なく、ともにクリア可能です。

 しかしハッキネン自身は、フィンランド通信社の取材に「根も葉もないこと。テストに参加するつもりもない」とコメントしており、F1関係者の中には「所属したマクラーレンとの間で何らかの契約が残っている可能性も」と指摘する声もあり、ウィリアムズがいくらハッキネンのもとに足を運んでも実現は難しいという見方もあります。
 ファン・パブロ・モントーヤのマクラーレン移籍が決まり、ラルフ・シューマッハの離脱も秒読みといわれ、リスクの大きい総入れ替えをせざるを得ない状態のウィリアムズ。ハッキネン獲得の動きは、候補者を絞り込めない、チーム事情の露呈といえそうです。


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