るなふの日記

2005年09月20日(火) 肩で歩く男(中編)

きのうは酔った勢いもいいことに、だらだら書いて、すぐ眠くなって、
途中で書くのやめてすいませんでした。
前日あまり眠っていなかった上、芝居は眠気予防ガムすら必要ない、すんごい腰にクル椅子だったので、もう限界でした。
はっ!紀伊国屋、
もしやそんな腑抜けた客(あたしのことだ)のためにスプリングの利かない椅子を使っているのか?←ないない
とか思ってしまったよ。

で本題にもどります。

芝居はですね。
『犯罪ヒットパレード★』って感じでものすごくわっかりやすかったですね!
場面がかわるたび江里子がやっていたルービックキュービックのように風景が次々変わる多面的な犯罪が浮かび上がって、放置されていく。
どう拾うのか?
どこで収束するのか?
事件がなげだされる度にひとつひとつ数え、わくわくしながら、そんなことを思った。
短時間でまとめられている分、もしかしてある意味、原作よりもミステリーとしては緊張感があるなあとしみじみ。

あとはいろいろ言いたいことはあるんだけど(えー)、
役者さんたちがおなかいっぱいな位に楽しかったし、
殺伐としたうら寂しさよりも湿り気のある倉田節になるんだろうなと、
話の展開で変わってしまった場面をみて違和感を覚えながらも、
すごく胸が痛くなってほろりときてしまった自分がいて、
原作から少しずれて発展してゆく感のあるライフ白夜行が楽しみとも思いました。
ええとね、それはね。
松浦を殺したあと、暮れにMUGENに戻った亮司の台詞、
「明るい道を歩きたい」
は、ああいう、ヘロヘロになった弱気な亮ちゃんが熱くいうのでなく、
少し落ち着いて、息も普通になった空虚な亮ちゃんが言った方があたしは好きかもっていうか、そう言うと思っていたから意外というか…。
彼は自分で決めたことはちゃくちゃくとやるタイプにみえるから、犯罪の興奮が収まらないときにその事をまさしく後悔している亮司って一瞬抵抗があった。
でも原作亮ちゃんによりも感情移入できる自分をみつけてしまいました……。

山本@亮司
こういう、独壇場な笑顔も柔和な台詞もない役で、
震撼するほどクールな犯罪をやりまくっているのって、どうかと思ってましたが、やっぱり山本節がほろ苦く、うら寂しい。
感情を現すことのない役でだけど、高校生から大人になって、友彦、ナミエと行う犯罪はそれ自体がゲームに自分が参加しているようにどきどきと楽しかった。亮ちゃんも楽しかったんじゃないかな〜と思わせた。
ナミエがへまして、人に追われるまでは。そして松浦が現れるまでは、と思わせるほど肩の力の抜けたワカモノっぽい犯罪にしか過ぎなかった。
でもナミエと、極め付きの自分の小学校時代の罪をそれとなくにおわせる松浦の存在は、あんのんとした子供じみた犯罪の中で生きてはいけない現実を思いしらせ、そのまま姿を消す。
その行動がかわいそうだった。
原作の亮司にはかわいそうに思ったことないのにね。(笑)

及川@雪穂
ひとがみているときは毅然として、子供のような無邪気な顔で、誰にも見えないときにはしたたかな女の顔でゆったり微笑み罪を重ねる余裕な女の顔の使い分けに、ああ、これほどの器量と度胸があればすばらしいです。
そして、罪を犯していると全部分かっていて、伸びるきれいな背筋がりっぱ。
と密かに拍手をおくってしまいました。
二部にこの緊張と不敵な女ぶりがみれないのが残念です。

楢原@友彦、林@奈美江
もう今日はあたし、ジュニ1しか語ってないわねっ!(爆)
ああ、もちろんこの二人も最高でした。
奈美江のすさんだ、懲りない女ぶり。
友彦の基本的に優しく、人を思いやる心の純粋さ。
どちらもブラボーだ。
友彦の亮司を年末に店で待つ、不器用な暖かさも好きで、
よりどころのない亮司にとって、どんなにそっけなくても、実は
(雪穂以外に)唯一心を許せた友だちだったんだろうな〜と少し救われた気持ちがしたよ。犯罪が間にあっての友情といえばそれまでだけど、それでもね。友彦は亮司を本気で友達と思ってたと思う、と楢原さんをみると信じられる気がする。
「じゃ、俺、行くから」
一見冷たい台詞に(ともかく、かえってきてよかった)という思いにあふれている聞こえるのは楢原さんの芝居だからだろうな。

あと、ぬきんでてこの芝居ですばらしかったのは、林さんと楢原さんの役柄をしった時から楽しみにしていた逃避行のホテルの会話。
痛いがけっぷちの状況の中に、ふと、ふくよかな慈しみにあふれてて。
最後に友彦の優しさにふれた奈美江は少し幸せだったかもと思わせた。

素敵に芝居をしめてくれてましたね。
できたら、このふたりの亮司もみたかったかもとか想像してしまいました。
はー。



あ、しまった。
ジュニ1の話でこんなに長くなってしまった。
今日はこのあたりで。
明日こそ、松浦の話をします。
高根への道は遠い。


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